ネットとリアルの相違点 (ページ3)

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1話ページ3

ちょっと待って、落ち着こう。昨日私がオフ会をしよう。と話になって会うはずなのは最近仲良くさせていただいている、ざいぜんPである。
ネットで大人気の学生ボカロPの彼はわざわざ私のために曲を書き下ろしてくれるというのだ。
その曲についてイメージを話したい。ということで、オフ会をすることになった。

のだが。

待ち合わせ場所で見つけたそれらしい容姿をした人を発見。発見直後私は硬直した。
約束の駅から足を踏み出して1歩目。その1歩目で止まった。待ち合わせ場所で見つけたのは隣の席の彼。

いいや、彼じゃない。と思い、周りを見渡すものの彼以外にそれらしい人物はいない。そのくせ、私のスマホには、「つきました、噴水のまえにいます。」という文字が。まじかよ。

噴水のまえにいる彼はこちらに気づいたようで、やはり硬直している。まぁ、その反応が妥当だろうな。と、割と冷静に考えてしまう自分に笑いが起こる。笑ってる場合じゃねーんだよ、ばか。自分に向けて毒を吐くも、どうしようかと頭を悩ます。

向こうも硬直が溶けたようで、は？とかよくわからない声を上げている。そりゃそうだろう。ずっとネットで仲良くしてたやつがオフ会しよう。ってなっていざ会ってみたら隣の席のやつです。ってほんと、心臓に悪いよね、わざわざ電車乗らんでよかったやん。ってなるよね、わかるよ。とりあえず、話しかけなければ埒が明かない。

そこで私は近寄って一言。

「あの、ぜんざいPさんですか？」

「あ、、はい。そうです。麦さんでおうてます？」

「はい〜、そうです〜！今日はよろしくお願いしますね！」

クラスメイトとかそんなの知らねぇ。ネッ友としてやりきってやるからな(意地)