episode9 ページ10
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「……月詠」
そっと襖の外にいる月詠に呼びかける。
「土方くん、ちょっと静かにしててね」
「あ?ちょっと待て、それどういうこと「そこまでよ!!」
隣の部屋の襖を勢いよく開ける。
そこには遊女に無理やり麻薬を飲ませようとしている男がいた。
「な………!!!なんだ貴様らは!!」
「月詠!捕まえて!」
「ああ!」
百華の人達も逃がさない、と飛びかかる。
しかし、男か連れていた従者達によってなかなか遊女や男の元へはたどり着けない。
「……くっ……!」
やはり男と女の力の差は歴然か…
私も上に着ていた着物を脱ぎ、比較的動きやすいように帯を緩める。
月詠達に応戦しようとした所、
着物を引っ張られる。
「おい……!!!これはどういうことだ!」
行く手を阻むのは土方くんだ。
「ごめん、後で説明するから。今は私の後ろで守られててよ」
「いや、俺も参戦する」
そういって土方くんは腰にある刀に手をかける。
「だめ…!!!ここに真選組がいたなんてことがバレたら土方くん自身が危ないよ!大事なお客様なんだから…、それくらい守らせて」
不意に土方くんの背後に迫る人の影を感じた。
「危ない!!」
咄嗟に隠してあった短刀を引き抜き、なんとか食い止める。
「…夜兎、舐めないでよ」
私は押し返してその人を蹴り飛ばす。
「百華の誰か!土方くんもお願い!」
そういって私は一直線に男の元へ走る。
従者はだいたい拳か蹴りでなんとかやり過ごす。
「ひっ……!」
男は私の姿をみて怯える。
幸い遊女は百華の人に助けらてれ無事だ。
「少し聞きたいことがあるの。地下まで同行して貰おうかしら」
拒否権なんてないけどね。
「あ、あ、…やっちまえ!!」
まだいたの。
2人の従者が私に向かって刀を向けてくる。
そんなんで従者だなんて笑わせる。
こんな筋ブレブレなのに。まともな稽古をしてこなかった証拠だわ。
「まだまだ甘いよ」
2人の攻撃をよけて刀を奪う。
そして私は刀をふるい2人をきった。
その返り血で私の着物や顔が汚れる。
…ああ、懐かしい。
もうあの時へは決して戻れない。
「さぁ、地下へ同行願います」
私に視線を向けられた瞬間、男はビクッとなって動かなくなる。
恐怖に似た顔だ。
そして、男は地下の牢獄へ入れられ事情聴取をされる。
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とみおか(プロフ) - (。・ω・。)さん» コメントありがとうございます!!土方さんかっこいいですよね( *´艸`)読んで下さってありがとうございました! (2020年4月6日 19時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
(。・ω・。) - 土方さんサイコーです!!この作品は面白かった (2020年4月5日 21時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
とみおか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて嬉しいです。読んでくださってありがとうございました! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 61b55ba5a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 面白かった。 (2020年2月19日 15時) (レス) id: fbe7a16596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみおか | 作成日時:2019年10月7日 23時