ep.9 ﾁｬﾝｷﾞｭﾝside ページ9
カフェから歩いて10分かからないところにあるマンションの5階。
途中スーパーに寄って買い物をしてから。
この状況は所謂"ハプニング"。
今日は出掛ける予定だったし、彼女が熱を出すことなんか予想外だったわけで。
だから彼女の部屋に看病しに行くことは少しもおかしな話じゃない、なのに。
さっきから喉が乾いて仕方ない
緊張してるのは明らかだ。
思春期の高校生でもないのに、恥ずかしすぎるだろ俺…
インターホンを鳴らすと、バタバタと音が聞こえて、勢いよく開いた扉
中から熱のせいで顔を真っ赤にしたAが飛び出してきた
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「ねぇいつもそうなの？」
「ん？何が？」
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「インターホン鳴ったらこうやって飛び出して来るの？誰か確認した？」
「だって…チャンギュンって分かってたじゃん」
拗ねたような表情のA。
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「まぁそうかも知れないけどもし俺じゃなかったらどーすんの。
次からちゃんと確認すること！いいね」
はーい、と肩を落としたAは一見元気そうに見えるけどやっぱり体調が良くないのは隠しきれないみたいで。
「寒い。早く入って」
病人を玄関先で説教するなんて俺すごいダメな男…？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「……38度。結構高いじゃん」
「うん…体きつい」
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「ちょっと寝てな。キッチン借りるよ
ごはん食べてないでしょ？薬買ってきたから食べたら飲もうな」
「ん…。ありがとチャンギュナ
ごめんね」
ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「お詫びはまた今度してもらうから今は寝て！はい！おやすみー」
Aに肩まで毛布をかけてやって急いで距離をとる
…俺ってもしかしてガキなの？
高熱で頬を真っ赤にして、目をうるうるさせた彼女。ダメだ、心臓に悪すぎる
出会ったときから綺麗な人だとは思ってたけど…
……こんな可愛かったっけ
相手が病人じゃなきゃ間違いなく…、ってまじでもうやめよう。カッコ悪すぎる。
気を紛らわせるために料理をし始めたけど
「…ちゃん…ぎゅな、…」
……寝言で俺の名前呼ぶのやめてくれ
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作者名：向日葵 | 作成日時：2017年9月10日 18時
