【ヒューマンバグ大学】 『美しい華にも毒があるようで。』

■"EP.46 ページ48

･








そして、少年たちは怯えた顔でこう言った








「俺ら捕まっても絶対喋るなと口止めされてて…」



「お願いです
他で言わないで」



「バレたら殺されるんです」








こんなガキを脅しやがって…

外道が…！





すると、怯える中坊を見てAがしゃがみ込んだ


ガキ共の目線に自身の目線を合わせると笑って口を開いた









『話してくれてありがとうね
ずっと怖かったでしょ…？
でも、もう大丈夫だよ！

そんな生きる価値のないクソみたいなヤツは、お姉さんたちが細切れにして魚の餌にするからね』









A…


それは笑いながら言うもんじゃねぇぞ。





だが、先程まで脅えていたガキ共が安堵の表情に変わったのは言うまでもないだろう








その帰り道、Aに飯豊がこんな会話をした









「東雲の姉貴、あの中坊たちにめっちゃ優しくてびっくりしました」



『まぁ…私も小さい時に色々大人の事情で困ったからさ…』









Aの過去は以前、聞いた事があった



年端もいかない状態で、両親が蒸発した

そんな中、裏の人間に声を掛けられある組織に入ったという









「そういえば、Aの兄貴は今もその組織にいるのか？」



『ん？お兄ちゃん？
ううん、お兄ちゃんも数年前に組織を抜けたらしいよ
ていうか、華太も一度は会ったことあると思うよ』



「俺も…会ったことある…？」









俺も会ったことあるってなると、やはり裏の人間だよな









『まぁ、その組織でいいように使われてたし小さい時も苦労してたからああいう子たち見るとほっとけなくてさ』








そういうAはどこか優しい目をしていた







調査の結果、和久井組による組織的犯行だった









「年端もいかんガキを使って犯罪なんざ人の道にも外れてやがる…
そいつら全員ぶち殺してこい」



「はい
全員ピッグに食わせます」



「素晴らしい
豚以下の仁義知らずにはふさわしい末路かと」




『ピッグに食わせてビッグになろう！
なんちゃって!!』








薄汚ぇ外道が…！


コロシの天羽組に弓引いて生きてる奴はいねぇんだよ









･

■"EP.47→←■"EP.45

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す