【ヒューマンバグ大学】 『美しい華にも毒があるようで。』

■"EP.34 ページ36

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｢なんだ、掃除が嫌なのか？｣










俺がそう言うと、飯豊は少し困った顔をしながら口を開いた










｢俺はずっと組長を張っていたから、こんな雑用やった事ないんスよ｣










これに関しては、族の頭と聞いた時点で予想はついていた






不良の世界は、弱肉強食

年が下だろうが力があれば大体のことは何とかなる





しかし、渡世ではそうはいかない









｢だったら今から憶えろ
最初は、俺も付き合ってやる｣



｢えぇ！｣









そう言うと、渋々机を拭き始めた










｢クッソ…
何で俺がこんな事を…｣



｢何か言ったか？｣










序列があり、先輩には敬意を払う

それがルールだ







飯豊のような経歴の奴は、極道では大成しづらい


どんな小さな組織だろうと、一度てっぺんに登った奴は下から始める事はできないからだ





しかも、入りたての若い衆なんて上からしてみれば奴 隷同然









｢北岡ぁ、タバコ買ってこい
3分以内に｣



｢はい！喜んで！｣



｢遅れたら即ち…｣



｢死でございます！！｣



｢ザッツライト｣









本当にいいように扱ってくる









『翔太〜！
こないだお兄ちゃんから送られてきたお菓子、1人じゃ食べきれないからあげる！』



｢ありがとうございます！｣



『それから、来週の土曜日空いてる？
華太と蒼一郎と幸真で焼肉行く話してたんだけど、一緒に行かない？
ぁ、隆太も誘ってさ！
泰輝も呼んだら来るかな？』



｢いいんですか？
お供させて頂きます！｣









まぁ…このような例外もあるがな

これは、恐らくAだけだろうが








そんな折、冨樫の兄貴と俺に親っさんからカチコミの命令が下った



そして何とも、鉄火場の空気を知る良い機会だということで襲撃メンバーに飯豊も加わることになったんだ



その後、飯豊は俄然盛り上がった










｢兄貴、任せてください！
どんな奴でもぶっ飛ばしてやりますよ｣



｢ぶっ飛ばす…か｣










だが、奴が重要な思い違いをしている事に俺は気付いていた



挙陽は、空龍街に巣食う複数の半グレ集団と繋がりがあり奴らに武器を降ろしてやがる










｢そういうゴミムシはさっさと潰さねぇとな
放っておくとこの街が寂れる｣




｢え？何でっスか？
愚連隊1つにそんな大袈裟な…｣









この辺の因果関係は分からなくて当然か









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