僕から君へ 2 (ページ10)

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そんな話をしてると水族館に到着する。

『運転ありがとう、お疲れ様』

照「いいえ。行こっか」

一定の距離を保つ私達。

色々な水槽を見て回って、

『わあ、この白い子可愛い…』

照「ははっ、チンアナゴ好きなの？」

『可愛くない？この、出ようかな？みたいな、迷ってる感じ』

照「可愛い。もしかしたら恥ずかしがり屋なのかも」

『私と一緒だな～、チンアナゴちゃん』

照「緊張しやすい恥ずかしがり屋？」

『あ、ちょっと馬鹿にしたでしょ？』

照「してないしてない」

『もー、嘘つき』

私が少し拗ねると、

照くんが笑うから、結局私もつられて笑ってしまう。

正直、凄く楽しい。

ふっかさんと比べるのは申し訳ないけど、

あの時はずっと色んなことをぐるぐる考えてて、

楽しむ様なデートじゃなくて。

照くんと居ると余計なことを考えない。

凄く、素で楽しんでる。

程良く気を遣う程度で、

気が張り詰めることがない。

居心地が良いのかもしれない。

照「Aさん」

『ん？』

照「ちょっとお手洗い行ってくるから待ってて？」

『あ、うん。待ってるね』

お手洗いなんて、

育ちが良いんだろうな。

この前、ふっかさんと康二くんの4人で飲みに行った時も、

うまいじゃなくて、おいしいって言ってたもんなあ。