88 ページ39
少しずつ予約のお客様でお店が賑やかになって来た頃、
i「A」
「ん？」
i「もうそろそろスープいける」
「あ、了解」
カウンター前でお肉を焼きながらお客さんと談笑するふっかさんと、その後ろでビールを注ぐ翔太くん。
後ろにスタンバイしていた蓮くんに2人分のスープを手渡すと、その後ろにぬっと現れた阿部ちゃんの手には下げてきたお皿。
「洗うよ」
a「ん？あ、良いよ良いよ。俺も暇だしこれくらいさせて」
そう言って私の隣でお皿を洗いながら、
a「Aちゃんはさ？ふっかのどこが好きなの？」
「え？」
a「あー、いや、なんでふっかだったのかなーって。素朴な疑問。もちろん、ふっかが選ばれたのも納得はしてるけどね」
なんとなく、本当に薄々気付いてはいた。
それが、阿部ちゃんの “選ばれた” という言葉ではっきりした。
「…ふっかさんって、人をよく見てますよね」
a「そうだね」
「それに、優しすぎるんです。目が」
a「うん、それで？」
「少し、自惚れた話をすると、少しだけ感じ取ってはいたんです、他の人の好意…とか。さっきの阿部ちゃんの発言で勘違いじゃなかったのかなって確信に変わって」
a「え？告白されてないの？」
「まさか！されて無い！」
a「あー…、そうだったんだ。俺てっきり」
「あはは、大丈夫だと思うよ？」
a「うわー、みんなごめーん…」
「でも、ふっかさんって一番分からなかったというか。どこをって言われるとここ！って言うのは難しいけど、気が付いたら目で追って、モヤモヤしてた」
私の話を聞きながらお皿を洗い終えた阿部ちゃんは、
私の方を向いて、ふふっと笑った。
a「そっか、応援するよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 517人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほたる | 作成日時：2021年7月22日 13時
