「Yuki」2 (ページ26)

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スタッフルームで着替え終って、
フロアのセッティングをしていると聞こえてくる声。

f「さくまぁ！」

s「はいはい！なんでやんすか〜！？」

f「これさぁ…」

メニューについて話し合う2人。

チラッとそっちに目線を向けると、
その視線の先で私と目があったのは何故か照くんで。

ん？と首を傾げる彼に首を横に振る。

「集中しろ〜、私〜…」

セッティングも終わらせてやることも無くなった私は、

同じく暇そうにしていた今日はフロア担当の康二と2人で喋る。

ヌッと後ろから現れた照くんも加えて。

「今日お昼もしや暇？」

予約表に書かれた名前は1組だけ。

i「暇かも。フルだっけ？」

「ううん、お昼だけ」

i「ああ、じゃあふっかと一緒か」

急に出た名前にビクッと反応する。

その時、チリンと鳴る音。

急いでフロアに出ると女性の2人組。

「いらっしゃいませ、ご予約はされていますか？」

・「あ、してないです」

「かしこまりました。お席にご案内致します」

ガラガラの店内。

予約されている席以外の場所へ通そうとした時、

・「あ、あの」

「はい、どうされましたか？」

・「カウンターでも良いですか？」

「あ！是非、こちらどうぞ」

目の前のカウンターに通して、

厨房に伝える。

「C1、新規2名様です」

f「ほーい」

my「はい」

mk「あれ！？」

おしぼりを出しに行ったであろう康二の声が店に響く。