「Yuki」 (ページ2)

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と、書かれたプレートが掛かるドア。

今日でこのドアを開けるのは2回目になる。

ギギッと鳴るドアの音と共に、
ベルが2度ちりんと鳴る。

その音を聞きつけた一人の男性。

ひょこっと顔を出して、

その男性は、私を見るや否や
頭にあからさまにハテナを浮かべる。

f「あ、来たぁ？」

i「例の？」

f「そうそう、新しいバイトの子」

そ、とだけ言って私の元へ歩み寄ってきたすごくガタイの良い、

…少しだけ怖い人。

i「あ〜、えっと、初めまして」

店長以外、会うのが初めてで緊張する私に、
真顔で挨拶をして下さる目の前の人に

「は、初めまして。小野Aです」

ガチガチに緊張した返事を返してしまった…。

i「ふはっ。まあ、緊張するよな」

…え？

え！？

この人、笑顔やばくないですか…？

i「えーっと、小野さん、だっけ？」

「はい！」

i「おお、急に元気。下の名前で呼ばれることに抵抗あったりする？」

「え？いや…？ないです…？」

i「ふっか〜、了承得ましたー」

f「ほーい！じゃあ、Aちゃん！」