吐露 ページ4
「それに、あいつらはオレがノエルの居場所を吐くまで、捕らえているつもりだろう。……ところでA、今更だが何故ここにいるんだ？」
「あー、えっと…… 悪魔薬学を学び終えたので、その……」
「何だ？」
本当に今更だが、テロリストに加わる、と言うのはとんでもないことだと気がついた。だが、嘘をつくわけにもいかない。
「……オスカーさん達の力に、なれたならな、なんて思っちゃいまして……」
言ってるうちになんだか気まずくなってきて、俯いて、声がどんどん小さくなる。
「………………………………」
だが、返事が聞こえない。
「……オスカーさん？」
顔をあげると、彼はものすごく驚いていた。
稚拙な表現だが、本当にものすごく驚いていたのだから仕方ない。目を見開き、ぽかんと口を開けている。端的に言ってしまえばアホ面だが、なんだかとても可愛らしかった。
「A……！ それがどういう意味だか分かっているのか！？ 自分も
なんて思ってたら、いきなり早口でまくし立ててきた。だけど────
「分かってます！！」
「……」
「そんなの、分かってますよ…… でも、お師匠も亡くなってしまって、ラプラス警察は市民の信用を無くして、ジーノ管理官もいなくて…… 私、もう、あそこじゃ何も出来ないんですよ……」
ずっとずっと思ってたこと。
私は、ラプラス警察にいたところで、もう何も出来ない。魔人もいなくなり、悪魔薬学だって宝の持ち腐れだ。
「……そうか」
だけど、それだけではない。
正直なところ、一番大きな理由は────
「……それに、私…… やっと、もうひとつ、分かったんです」
「……」
「オスカーさん」
彼の瞳をまっすぐと見つめた。
こんな、暗く不気味な場所では、雰囲気も何もない。
だけど、これも、ずっとずっと想っていたこと。
どうしても、二人きりのこの時に、言ってしまいたかった。
「私、あなたの事が好きなんです」
オスカーもまた、私の瞳を見つめていた。
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紅ゆずりは(プロフ) - Cyanさん» はじめまして。いつも読んでいただいて&評価ありがとうございます(*^^*)頑張ります♪ (2021年8月22日 22時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
Cyan - いつも楽しみながら読ませて貰ってます！評価押そうと思ったところ、誤タップで星9になってしまいました、すみません……断然星10の作品なので、これからも応援しています！ (2021年8月20日 22時) (レス) id: e581c2c6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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