悪魔との契約 ページ16
「運良く死にはしなかったけど、それでも二ヶ月も生死の境をさ迷って……。その間も、バロウズ市長とラプラスは、どんどん大変な状況に変わり続けていて……！」
「……絶望的な状況だというのは、わかる。だが、それ以上はやめよう。皆、お前の意志の強さに惹かれてついてきてるんだ。お前が弱気になってどうする……」
これまで、下を向いていたオスカーが口を挟んだ。まだ声はどこか弱々しく、表情も当然うかない。
「人ひとりの意志なんて…… 国の軍隊まで出てきたら……」
「ぐ、軍隊がなんだ……！ やることは変わらないさ……！」
「しかも、魔人も、大悪魔もいて…… あんなのが部隊に四人もいるのに、それを乗り越えて、バロウズ市長を倒すなんて……！」
「やめてくれ、ノエル……！」
オスカーは、血を吐くような悲痛な声で叫ぶと、ぐらりとふらついた。精神面が弱ってしまっているようだ。慌てて彼の体を支えて、背をさすった。
ノエルも弱気になってしまっているらしく、歯をくいしばり、脂汗をかいていた。──まだ15歳の少女に対して、なんと残酷な
「……現実的なことを言うならば」
低く、渋い声が呟いた。
「国の軍隊が出ている今は、攻め時ではない。ヤツらも永遠にラプラスにいるわけでないが、今は、きっとラッセルも警戒している。政治的な弱味を握ることは難しいだろうしな」
おまけに、とカロンは付け足す。
「私たちは…… 力でラッセルに勝てなかった。たとえもう一度ヤツと衝突するチャンスがあったとしても、あの強大な力の正体すらわからない今、打つ手はない」
「お、お前まで……！」
オスカーはさらに悲痛な声でカロンに言う。カロンが言っていることは正しい。しかし、今それを言っても、ふたりを追いつめるだけではないのか。
私もカロンを見ると──彼の表情が、変わった。
「だが──
「……え？」
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こんにちは、紅ゆずりはです。
大変遅くなりましたが、順位入りありがとうございました。嘘やろ？ って思ってましたが現実でした。嬉しかったです。
S12がいよいよ、本日19時配信ですね。ずっと楽しみにしてたので嬉しいです。この小説はまだまだS12には届きませんが、引き続きお付き合いください。
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紅ゆずりは(プロフ) - Cyanさん» はじめまして。いつも読んでいただいて&評価ありがとうございます(*^^*)頑張ります♪ (2021年8月22日 22時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
Cyan - いつも楽しみながら読ませて貰ってます！評価押そうと思ったところ、誤タップで星9になってしまいました、すみません……断然星10の作品なので、これからも応援しています！ (2021年8月20日 22時) (レス) id: e581c2c6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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