大悪魔 ページ11
「……ん？ オスカー、その女は誰だ？」
カロンは私を指差し、顔を歪めた
「彼女はオレの元同僚だ。悪魔薬学というものに精通していて、悪魔や魔人のことも理解している」
「A・カルヴィです。えっと、オスカーさんの力になりたくて、彼を探してたら捕まったんです」
我ながら間抜けな説明だ。だが、カロンは嘴に手を当て、何かを考えていた。
「ふむ。悪魔薬学か…… 今やそれを知っている者は少ないが、もしかしてお前がそれを教わったのは、グーフォという悪魔ではないか？」
「え、ええ。主に彼と契約していた魔人に教わってたんですけど、最後の仕上げはグーフォに……」
「……そうか。ノエル、どうする？ ちなみに悪魔薬学とは、悪魔や魔人により強い効果がある薬剤を作るためのものだ」
「わたくしたちの中は、確かに魔人が多いですわ。でも、すぐ信頼するには、ちょっと……」
それはそうだろう。いきなり現れ、仲間になりたいなど怪しい他ない。
「ノエル、確かにいきなり現れた彼女を信頼するのも無理な話だ。
だが、オレに免じて、しばらく置いといてやってくれないか？ ──お前たちが信頼できないと判断したら、切り捨てる。それで構わない」
「………………」
ノエルとカロンは顔を見合わせ、考えていた。私も何かを言った方がいいだろうか。だが、信じてくれと強調しても、逆効果かもしれない。
「……A。わたくしは、あなたの悪魔薬学について気になりますわ。でも、すぐには信頼できない」
「ええ…… 私も、すぐに信頼して貰えるとは思っていません。だから、
「……！」
ノエルは、目を見開いた。顔を伏せ、強く拳を握りしめた。カロンは彼女の肩に手を置き、小さく何かを囁いた。
それに反応するようにぴくっと動いて、少しすると、ゆっくりとこちらを見た。
「……分かりましたわ。そう言うのでしたら、あなたにも来てもらいますわ」
「あ、ありがとう。……えっと……」
「好きに呼んでくださいまし」
毅然と言い放つノエル。よく考えたら、今まで年下の子と接する事は少なかったな、なんて思った。どう呼んだら良いだろうか。
「……じゃあ、ノエルちゃん？」
「……ええ。よろしくお願いします、A」
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紅ゆずりは(プロフ) - Cyanさん» はじめまして。いつも読んでいただいて&評価ありがとうございます(*^^*)頑張ります♪ (2021年8月22日 22時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
Cyan - いつも楽しみながら読ませて貰ってます！評価押そうと思ったところ、誤タップで星9になってしまいました、すみません……断然星10の作品なので、これからも応援しています！ (2021年8月20日 22時) (レス) id: e581c2c6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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