山小屋 ページ1
「……うーん……」
目を開けると、私は、車の中に寝転がっていた。
「(ここは…… まさか軍用車？)」
私はてんちょーの所を出ていって、スーパーで買い物をして、それから────
記憶が鮮明になり、思わずばっと起き上がった。
「起きたか」
運転席に座っているリベリオ・ストラーダが、後ろを振り向き声をかけてきた。助手席には、あの幼女型の大悪魔・スピカもいる。
「……あなた達は、OCTの……」
「やっぱり、おヌシはあの小悪魔の所におったのじゃな」
彼女はヒヒヒッ、と笑った。てんちょーが庇ってはくれたが、やはり大悪魔相手に隠し事はそうそう出来るものではないらしい。気配を辿られていたのだろう。
「……ここは何処ですか。あと、OCTはなぜ私を狙っているのですか」
きっと、気弱にしていたらなめられる。虚勢でもいいからと、強めに声を出す。
リベリオは少し顔をしかめ、めんどくさそうに答えた。
「分かってんだろ。OCTに、
そのまま車から降りると、私にも降りて来るように言ってきた。とりあえず、横に転がっていた荷物をつかみ、車から降りると────そこは、雪山だった。目の前には、一件の山小屋が見える。
「どうして、山小屋……」
「いいから来い」
リベリオは扉を開けると、私を軽く中に突き飛ばした。
「きゃっ！」
小さな悲鳴と共に、私は転ぶように中に入る。小屋の中はひどく散らかっていて、埃臭かった。
「黙って進め」
リベリオは私の前に行き、スピカを私の後ろにつかせた。階段を降りて地下に行き、薪の積んである通路を進むと、どうやら行き止まりのようだった。
だがリベリオは、色の違う壁に手を触れると、横にずらした。隠し扉だったらしく、新たな道が見えた。
通路を抜けると、相変わらず薄暗い部屋だった。さらに奥に、扉がある。どれだけしっかり作り込まれた別荘なのだろうか。
リベリオはすたすたと進み、扉を開けた。私も後に続くと、ひとりの男が椅子に座っているのが見えた。
いや、座らされているらしかった。私たちが部屋に入ると同時に顔を上げた。────剃りこみのある金髪に、
「……オス、カー、さん……？」
「……カル、ヴィ？」
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紅ゆずりは(プロフ) - Cyanさん» はじめまして。いつも読んでいただいて&評価ありがとうございます(*^^*)頑張ります♪ (2021年8月22日 22時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
Cyan - いつも楽しみながら読ませて貰ってます！評価押そうと思ったところ、誤タップで星9になってしまいました、すみません……断然星10の作品なので、これからも応援しています！ (2021年8月20日 22時) (レス) id: e581c2c6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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