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OCT ページ46

コンコン、とドアをノックする音がする。


ドラットンが入室の許可を出すと、一人の女が入室した。青い髪と桃色の瞳を持つ、整った顔立ちの女だ。


「失礼します、少佐」


女は丁寧に礼をすると、ドラットンの前まで歩いていった。


「……何だ、中尉(・・)


「あそこで見つけられなかったんですか? あの子(・・・)のこと」


「分かんなかったんだよ。あの小悪魔があまりにもうるせぇし、あの後用事があったからな。長居出来なかったんだよ」

「困りましたねぇ。絶対あそこにいると思ったんですけど」


女は、うーんと唸り、右手を顎に添えた。何かを考えるときの仕草だ。


「まあいいだろ。リベリオと大悪魔も確認しに行った。これであいつらが分かんなきゃ、あそこには居ねぇって事だからよ」


「そうですねぇ」


「じゃあな。テロリストどもの行方を探る手伝いをしてくる」


ドラットンは席を立ち、ドスドスと足音を立てながら部屋を出ていった。


「……なんか、詰めが甘くないですかね? 少佐。まあ、あなたはあの子に興味ありませんからね。

あなたたちが何と言おうと、絶対に見つけますからね。あの子は素晴らしい知識を手に入れた(・・・・・・・・・・・・・)んですから。私は諦めませんよ」


女──ルーチェ・マリーは、微笑んだ。

作者より→←会いたくない



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作者名:紅ゆずりは | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月26日 22時

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