quartetto. 6

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隆二が私を求めてくれるのに
私はどうしてこんなにも我慢してるんだろう

私たちは一体
何の為に我慢してるんだろう










それでもまだ迷いを捨てきれなくて
私が「会いに行きたい」という事で
隆二に負担をかけてしまいそうで怖い







涙を止める様に
何度も何度も深呼吸をしたけれと
涙も落ち着かない呼吸も
一向に収まってくれる気配はない





今まで誰かに告白をした時だって
ここまで緊張した事はない気がする


就職の面接だって
会社での大事なプレゼンだって

割と平気で乗り越えてきたのに












頭の中では昨日言われた
臣くんからの
行かずに待ってるなんて出来た彼女だというセリフと


アキラさんからの
それであの子に取られてもいいのかというセリフが




ぐるぐると回って
私の頭の中を埋め尽くしている









どっちが本当に正しいのか
まだ私にだってわからない中



隆二にこの一言を伝えるのが
怖くて怖くて堪らない














『…もしさ…』


「…うん」
















隆二の声は今にも眠りについてしまいそうで
可哀想な気もするけど





でも伝えるなら
今伝えたい




それにもし会いに行くのなら
あの子よりも先に
隆二に会いたい















『会いに行ったら…迷惑かな』

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