quartetto.

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そろそろ寝ようという時間になって
隆二がこの家には来客用の布団は無いと言い出した




ソファで朝を迎えるのはキツイけど
今日は仕方がないし、今度隆二と一緒にお布団も買いに行こうと考えていると












「ベッドで寝なよ」











と隆二は言う














『じゃ隆二どこで寝るの？』


「一緒に寝る」
















何を当たり前の様に言ってるんだ
いくら私達とはいえ一緒に寝るだなんて子供の頃からしていないのに、
ダブルだから大丈夫だと独自の持論を展開している










そういう問題じゃない



まぁシングルよりはマシだけど
ダブルなら良いってことでもない気がする










なんて突っ込もうか考えている私を置いて隆二はさっさと寝室に行き
ダブルベッドの真ん中に飛び込んだ













窓際に置かれたベッド
その窓はレースカーテンだけで、外からの灯りが部屋をうっすら照らしている












『どっちかに寄りなさいよ』


「どっちがいい？」












朝起きた時にすぐ海が見たいなと思ったので
窓側がいいと伝えると
隆二が少しだけ体をずらす











それだけでベッドから起き上がろうとはしないので
仕方なく寝そべっている隆二に覆い被さるようにしてその上を跨いだ














「うわーやらしー」


『隆二が起きてくれないから』


「パンツ見えそうだったよ今」


『見飽きてるんでしょ？』
















こんな事で興奮するなんて中学生か

アホらしいので無視してそのまま私も横になる













布団に潜り込むと
ここが隆二の部屋だからなのか
それとも隆二がすぐ隣にいるからなのか








なんだかとても心地良かった











『うちもダブルベッドにしようかな
あ、でも隆二のお布団スペースなくなっちゃうな』


「じゃ一緒に寝ようよ」


『いやそれはダメでしょさすがに
こっちもお布団買わなきゃ』


「えー…
じゃダブルベッドにして誰と寝んの？」












別に誰かと寝るつもりでダブルベッドにしたいと言っているわけではないのに











「誰と？」


『…誰なんだろうねホントに』









聞きたいのは私だと適当に返す











「俺にしなよ」









それだけ言うと隆二はもう目を閉じている









まぁ誰か決めろと今言われたら
きっと隆二だろうなと思いながら
私も目を閉じた

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