quartetto.

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隆二に巻いてもらって私が食べる








おかしな食べ方をしたせいで
物凄く時間がかかって味も良く分からなかったし、せっかく隆二にデザートをご馳走してもらおうと思っていたのにお腹がいっぱいになってしまった



食後のアイスティーを飲みながらぼーっと海を眺めていると









今日は珍しく食事をしながらの会話も多かったけど、味についてのコメントは特になかったなと、
いつもの2人でのランチとは違う事に気付いた










『今日は特に行きたいお店なかったの？』


「あったけど、今日のAいつもと違う感じの服着てて可愛かったから
海似合いそうだなーと思ってこっちにした」












私がいつもと服装が違う事に気付いて
それに合うようにお店を変えてくれて
服が汚れないように私が食べやすいものを頼んでくれる







サングラスをかけたまま
でもその向こうにあるのはいつもの隆二のふにゃんとした笑顔なのに
いつもとは違う隆二に戸惑って
なんだか気恥ずかしい












『…今日どしたの？めっちゃいい男じゃん』


「今日どしたのは余計だろ」


『ってゆーかそれなら今日の服似合うねとか朝言ってくれればいいのに
何も言わないで固まってるから似合わないのかなって落ち込んでたんだからねー』


「可愛いからビックリしてたの」









恥ずかしそうに誉めてくれるのが
また妙にくすぐったくて









『…この会話聞かれたらますます頭おかしいカップルだと思われるね』













どうしても素直にありがとうとは言えなかった

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