quartetto.

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朝ふわりと良い気分で起きられたうえに
今日はとてもお天気が良くて
さらに気分が良くなったので

なんとなくいつもとは違う服を着たくなって
買ったはいいけれど、私のキャラじゃないかも…といつ着ようか困っていた服を体に滑らせた









真っ白なバルーンスリーブワンピース








それだけではさすがにまだ肌寒いので
ワンピースと一緒に買った
デニムジャケットを肩から羽織る









仕事も私服なので、服を選ぶ時は仕事でもプライベートでも着られるシンプルな服を選ぶ事が多い

でもやっぱりそれだとどうしても仕事よりの真面目なファッションに偏ってしまって
お休みの日に服を選ぶのがあまり楽しくなかったけれど、
今日は服が違うだけで外に出るのがとてもワクワクしたのに




その姿を見て固まっている隆二を見ると
やっぱりキャラじゃなかったかと落ち込んだ









「コーヒーこぼすなよ」









もう少し気の利いたセリフが出ないのかコイツは









口を尖らせながら隆二の後について車に乗り込んだ









『今日はどこのお店にするの？』


「まだ決めてない
とりあえず海の見える店にしよ」


『海かーいいね、今日お天気いいし
ってゆーか決めてないなんて珍しいね』









サングラスをかけて運転している隆二を見ると、
やけにきまっていて
私もサングラス買おうかなとその横顔を見て思った









またいつもの様に
特にこれといった話をするでもなく
歌を口ずさんだり
アイスコーヒーを飲みながら
助手席でのんびり過ごす









しばらくすると窓の向こうに海が見えてきた









『わぁー！海ー！久しぶりだなー』


「俺はいっつも見てるけどね
ここ近所だし」


『そっか、そうだよね
いいなー私も引っ越そうかな？』


「ダメ」


『えーなんで？』


「どっちの家からも海見えたってしょーがねーだろ」


『何その理由
隆二だけこの景色見て起きられるなんてズルイ』


「じゃたまにはウチ泊まればいーじゃん」


『あ、そっか』









自分で納得しておいて
海が見たいが為に隆二の家に泊まるというのもなんだかおかしな話だなと思う

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