quartetto.

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その後は臣くんの子供の頃の話や、
他のお店の話など
アキラさんがたくさん笑える話を提供してくれて、とても楽しい時間だった







お互いに笑い過ぎて喉がカラカラに乾いてしまったので、新しいお酒を注文した後

私をじっと見つめながら
アキラさんがまた口を開いた









「さっきさ、隆二がAちゃんのほっぺ少しだけ触ってたじゃん
Aちゃんも隆二もすんごい嬉しそうな顔してたけど、あーゆーのいつも2人でやってるの？」


『いつも…ってわけじゃないですけど』









そこまで言って、やっぱりあの仕草には何も意味は無かったのだろうかと考えた









アキラさんに夢にも見たあの昔の話をして、
その時も隆二は私の頬に触れて落ち着かせてくれた事を話した









『私には凄い優しい顔で宥めてくれたのに、
その後の激怒とのギャップが凄くて！
周りにいた女の子達もビックリしてました
いつってゆーのは分からないんだけど、小さい頃からたまーに。隆二の癖なのかな？』









手に持っているグラスに目線を落として思い出す様に話していると
アキラさんが肘をついて少しだけ私に近付いた









「ふーん…じゃ俺も敵視されたってわけね」


『敵視？』


「そ。手強いなーあいつは」









確かに隆二は私に対して過保護なところもあるけれど、敵視まで言うのはちょっと違う気もすると思っていると、







私の携帯が静かに揺れて
画面には"隆二"の文字






アキラさんに断りを入れてから電話に出ると明らかに不機嫌な隆二だった









「今どこ？」


『今ね、カルテットの近くのお店にいるよ
もう落ち着いた？』


「うん、直人さん待ってるから早く来い」


『来てるんだ？はーい、じゃ行きまーす』








電話を切り、お店で直人さんが私達を待っているらしい事を伝える








「いいよー、直人なんかいっつも会ってるもん」


『直人さん泣いちゃいますよ』









アキラさんはどこか渋々な感じだったけれど
席に店員さんを呼んでお会計をした

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