二人の陰陽師に恋をする・・・かもしれない。

7話 ページ8

有馬 「いやまあ死んだら死んだで構わないんだけどね。所詮その程度の素質しかない連中だったというだけさ。陰陽師としてなにひとつ貢献できなかったカスが大人になった所でカスはカスのままだっただろうからね」

美琴 「・・・いい加減にしてください有馬さん‼」

亮悟 「そうだ！あ…あんた‼なんてことを言うんだっ‼((ろ「おい・・・」…！」

ろくろはスッと立ち上がる。

ろくろ 「お前・・・殺すぞ？」

今にも殺しそうな目でろくろは有馬さんを見ていた。

それは、私がゾクッとするほど、怒りに満ちていた。

ろくろ 「お前が昔のことどこまで知ってるかわかんないけど、そこまで言うなら……見せてやる
でも・・・俺がソイツに勝ったら」

ろくろ 「皆を悪く言ったことお墓の前で手をついて謝れ‼」

ろくろは右腕の前に黒い霊符を出した。

善吉 「ろくろ・・・‼」

美琴 「ろくろ！だめ！」

私が呼び止めた時には遅く、ろくろは右腕に呪装をかけた。


白蛇 「な・・・なんだこの感じは・・・！」

白蛇も音だけ聞いているけれど、右腕の呪装の異変に気付いたらしい。


美琴 「ろくろの腕の呪装は、衣服にかけないで直接腕にかけるの。あれは、2年前に、ろくろが手に入れた・・・ケガレの腕。

あれを手に入れて、ろくろは皆を祓った。

雛月の悲劇って知っているでしょ？あれからだよ。

・・・ろくろは戦わなくなった。多分、自分の罪の重さを感じすぎているんだと思う。

だからせめて、私が陰陽師を続けて、あいつを倒せば、少しはろくろの罪が軽くなるかな・・・って思って、私は陰陽師を続けてる。

まあ、そんな私もだめなんだけどね。」


白蛇に過去を説明していると、2人の勝負はヒートアップしていた。

ろくろ 「勝負だ！」

そう言ったろくろの顔は、笑っていた。

美琴 「よかった。」

あの悲劇があってから、ろくろは余り笑わなくなった。そんな彼が、しかも戦って、笑った。


行けっ・・・‼ 勝て、ろくろ‼


有馬 「そこまで♡」

いいところで有馬さんが止めると、2人の呪装が解け、その場に倒れこんだ。

有馬 「お見事2人共！素晴らしい戦いだった‼」

拍手をしながら2人のところへ有馬さんが近寄った。

私も今いる台？から飛び降り、急ぎ足でろくろたちのところへ向かう。

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