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たまには手を繋いで帰ろう【財前光】 ページ7

倦怠期、マンネリ…。長く続いたカップルにありがちなことであるそうだが、今の私と光がまさにそれなんだと思う。
中2の頃から付き合って今高校2年な訳だから、もう3年目。当時から光は口は悪いわ無愛想だわで、好きだ、とかそういう甘い言葉を言われたことはほぼないに等しい。言われたところでギャップキツすぎるんだけど。それでもたまに見せる優しさにときめいてたんだけど、それも最近あまりない。

「で、つまり何なん?」

昼休み、お弁当を食べ終わってからずーっとぐだぐだ言っている私にイラついた様子の友人の朱美が私に尋ねる。

「…キュンキュンしたい」
「あたしじゃなくて財前君に直接言えば?」

正直に言ってみたけれど朱美からは冷たい視線しか貰えなかった。

「流石に言うの恥ずかしい。それに光に言ったところで何かしてくれるとは思えんし」

だって光のあの塩対応。例えば私が「甘やかして」みたいなこと言ってみたところで「は?」とか言って睨まれそうだ。いや断じて私もそんなこと言わないけど。

「…それに、」
「?」
「私がこんなこと思ってるって知って面倒くさい奴って思われるの嫌だ…」

それどころか、私がこんなこと思ってるってことは、光も私の事つまんないとか可愛くないとか、思ってるかもしれない。

「聞いてもないのに変な妄想するのやめときなよ?」
「うん、そーする…」

朱美の助言にはそう答えたもののモヤモヤは消えなかった。
あーあ、やだやだ。

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設定タグ:かの , テニプリ , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:かの | 作成日時:2017年3月28日 0時

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