【テニプリ】君と始める恋物語part3【短編集】 (ページ24)

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｢何かいつもと雰囲気ちげーな｣

久々のデートだし、と思ってめおしゃれして来た。可愛いとかって直接的に褒められた訳じゃないけど切原にそう思って貰えただけで、少しでも意識してくれたかなって思って嬉しかった。

｢制服以外で会うの久しぶりだからじゃない？｣
｢そーかも｣

待ち合わせしてゲーセンに行ってお昼を食べて、それからショッピングモールに行こう、というのが一応立てた今日の予定だった。デートにゲーセン、と思われそうだけど私たちはゲームが趣味なので許して欲しい。
めいっぱい楽しんでからショッピングモールに行けば、週末ということもあって混んでいた。

｢何買いてーんだっけ？｣
｢友達の誕プレ｣
｢じゃあ雑貨屋系？｣
｢うん、それがいいな｣

切原はお姉さんがいることもあってか、基本的に女子受けする小物とかのセンスは抜群にいい。なのでプレゼント選びの相談に乗ってもらうにはもってこいだった。
だけど少し照れ屋というか、奥手なところがあって、手を繋いだりとか甘い雰囲気を作ることは苦手みたい。そういうところも面白くて可愛いと思う。

｢にしても混んでるな｣
｢ねー｣

学校でもゲーセンでも、騒がしいのは嫌いじゃないくせに、こういう人混みは嫌みたい。私たちと同じ方向に向かう人、逆方向に向かう人、大きい人小さい人と、ごちゃ混ぜになって確かに進みにくいことは確かだった。
手でも繋いでくれたらいいのに。と思わないこともないけれど、週末だし人もいっぱいいるし、学校の人に見られたらやだな、とも思う。多分切原もそう思っているので、私は何も言えない。