検索窓
今日:22 hit、昨日:4 hit、合計:5,420 hit

――***―― ページ41

Aside


『(え……どういうこと……?)』


クセルクセス遺跡といえば、“鋼の錬金術師”の世界にしか登場しないはず。

そこにかつてモンスターが暮らしていて、ニンゲンに魔法までもたらした……?


「なんだ、それは知ってるんだね」

「……文明が栄えていながら、たった一夜にして滅んだ、って伝説ならな。でも、モンスターなんて存在があったことは聞いたことがない」

「へぇ……」


もし彼の話が本当なら……まるでこの世界と鋼の錬金術師の世界が繋がっていて、というより、最初から共に存在していたことになる。

でもそれなら、エドが崖崩れでここへ“落ちてきた”という話の辻褄が、合う訳で。
トリエルさんとの会話の時から感じていた違和感が膨れ上がり、影を落としていく。


「ボクたちからあれだけ奪っておいて、なんにも知らないなんて。相当お気楽に生きてきたんだね」

「……まるでお前たちが被害者だって言いたげだな?」


原作通りなら、昔に起こったモンスターとニンゲンとの間の戦争で、モンスターは地下に追いやられた。
奪われたというのは、住む場所のこと。

でも彼のこれまでの話では、まるで状況が違いすぎる。

歴史という根本的な部分から異なっているとなれば、今私たちのいるこの世界が、原作通りの世界設定とは限らない。
それは最悪の場合、私の知識が通用しない可能性だってあるということだ。

その事実が、底知れない不安となって、心に重く押し寄せてくる。


「ああ、そうさ。ニンゲンはボクたちから奪ってばかりだ。昔も、今も」

『……どういうこと?』

「え、何? キミ……分かってないの? おかしいなぁ……」


彼の話し方がカンに触ったのか、エドはますます眉間に皺を寄せた。


「いちいちムカつくな。言いたいことがあるならはっきり言えよ」

「はぁ……そうだね。だいたい、ボクは昔のことなんてどうでもいいし。それよりも聞きたいのは一つだけさ」


フラウィは笑みを消した。空気が一変する。


「ボクから力を奪ったのは、キミたちなんでしょ?」

『!? それってまさか……』


この世界の時間軸を、意のままに操ることができる、大きすぎる力……。

まさか、セーブやリセットの力が、私たちにあるって言いたいのーー?

――***――→←――***――



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:undertale , 鋼の錬金術師 , 夢小説   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アンテ民 - Hi(^-^)/そこら辺にいる雑草コト、アンテ民でこざいま〜す!((いやぁ〜大好きな鋼錬とアンテが掛け合わせに推しのかしわ様が描いていらっしゃるとね、分かった瞬間吐血しましたねハイ(((更新頑張って下さい!!! (4月15日 2時) (レス) id: 677c09749a (このIDを非表示/違反報告)
エド推し - 初コメ失礼しましたマジ天才です!!!!!こんな神作品をつくってくれてありがとうございますッッ!!!!!! (2月24日 9時) (レス) id: 3dedb59794 (このIDを非表示/違反報告)
エド推し - マジ天才です!!!!!こんな神作品をつくってくれてありがとうございますッッ!!!!!! (2月24日 9時) (レス) id: 3dedb59794 (このIDを非表示/違反報告)
さささ―(プロフ) - 初コメ失礼します見ました!ものすごい面白かったです次の話が出るまで楽しみに待っています! (6月22日 4時) (レス) id: 03f3eacb33 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ@低浮上気味本当にすみません……(プロフ) - 葛見さん» 葛見様、初めまして。そう言っていただけて大変嬉しいです……!更新が本当に遅くて申し訳ございません……頑張って書き続けますね……! (2023年4月5日 17時) (レス) id: 850b2caf1b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かしわ | 作成日時:2022年9月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。