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――***―― ページ21

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「オイ……誰が……」

「?」



不味い。

瞬間湯沸かし器とまで謳われる彼が、禁句に反応を示さない訳がなく、案の定、彼は先程まで大人びていた雰囲気を、黒く一変させた。

握られた拳はわなわなと震えていて、爆発寸前であることを予感させる。


私は慌てて、彼を諫めようとするけれど……



「誰がいせきの前では存在が霞むほどのどチビか――!!!」



……遅かった。



『「!!」』



近付けた手は、彼の叫びの勢いに成す術なく、その腕に触れる前に弾かれてしまった。
直後、キィン、と鼓膜が震えて、私は咄嗟に耳を塞ぐ。


もしかすれば、この世界を閉ざすバリアを抜けて、地上に伝わるのではないかと思う程に、その声は、遺跡の静寂を切り裂いてこだまする。



「ハァ……」

「あら、まあ……」



叫んだことで自分も疲れたのか、彼は腕をだらんと降ろして息を整えている。

トリエルさんは目をぱちくりとさせていたけれど、すぐに言葉を紡いだ。




「その……ごめんなさいね。言い方が悪くて、気に障ったなら謝るわ」

「ぐ……」



そこまで言っていない、とか、彼の突然の反応に怒ることはせず、彼女は落ち着いた声音で眉尻を下げる。

その大人な対応に、エドは途端にばつが悪そうになって、頭を掻きながら落ち着きを取り戻した。



「あー……いや、こっちこそ悪かったよ、叫んだりして。その、身長のことを言われるのは、ちょっとな……」

「そうだったのね。わかったわ。もう二度と‟小さい”なんて言わないから」

「んな……!!?」

『エドワードさん、落ち着いてくださいっ……!』



再び怒りに表情を染めた彼を、私は今度こそ腕を掴んで諫めた。


これでは、怒りで勢いあまって、モンスターの皆を傷付けかねない。
どうにかそうはならないように、傍で彼を止めなければ……。


謎の使命感を密かに胸に宿していれば、トリエルさんは仕切り直して、私たちを奥へと案内した。



「兎に角、こっちよ」



先程よりも狭い空間に出て、エドは壁に近付き、首を傾げた。



「何だ、この文字……?」



彼が見つめるのは、灰色の石で造られた石板だった――

【第13話】知識の片鱗→←【第12話】熾烈の叫び



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設定タグ:undertale , 鋼の錬金術師 , 夢小説   
作品ジャンル:ファンタジー
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アンテ民 - Hi(^-^)/そこら辺にいる雑草コト、アンテ民でこざいま〜す!((いやぁ〜大好きな鋼錬とアンテが掛け合わせに推しのかしわ様が描いていらっしゃるとね、分かった瞬間吐血しましたねハイ(((更新頑張って下さい!!! (4月15日 2時) (レス) id: 677c09749a (このIDを非表示/違反報告)
エド推し - 初コメ失礼しましたマジ天才です!!!!!こんな神作品をつくってくれてありがとうございますッッ!!!!!! (2月24日 9時) (レス) id: 3dedb59794 (このIDを非表示/違反報告)
エド推し - マジ天才です!!!!!こんな神作品をつくってくれてありがとうございますッッ!!!!!! (2月24日 9時) (レス) id: 3dedb59794 (このIDを非表示/違反報告)
さささ―(プロフ) - 初コメ失礼します見ました!ものすごい面白かったです次の話が出るまで楽しみに待っています! (6月22日 4時) (レス) id: 03f3eacb33 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ@低浮上気味本当にすみません……(プロフ) - 葛見さん» 葛見様、初めまして。そう言っていただけて大変嬉しいです……!更新が本当に遅くて申し訳ございません……頑張って書き続けますね……! (2023年4月5日 17時) (レス) id: 850b2caf1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしわ | 作成日時:2022年9月12日 21時

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