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週明け、会社に向かう時少しだけ緊張していた自分がいた。あれからミンギュのことを考えるとドギマギしてしまう。
そうは思いながらも、オフィスに足を踏み入れるといつもの光景が待っている。先輩や後輩に挨拶をして、営業2課のデスクへと向かうとミンギュが立ち上がって資料とにらめっこをしていた。
「おはよ」
私の声に、すぐさま顔を上げたミンギュが笑顔で「おはよ！」と答えてくれる。その反射速度がほぼ犬だ。
「なんで立ってるの？座って読めばいいのに」
「へへ、考え事しながら読んでた」
荷物を置いて、パソコンの電源を付けると、ミンギュが笑いながら椅子に腰かけた。
「今日はやけに上機嫌だね」
「そう見える？」
「見えますよ」
今日何かいいことでもあるのだろうか、と思いながらファイルを取り出す。日程を確認していると、誰かの手のひらが私のデスクに乗った。
「おはよう」
その男性の声は、知っている。絶対、ホン先輩。
…当たりだ。
「おはようございます」
「来て早々悪いんだけど、この数値の確認、」
分かりやすい咳払いが聞こえた。隣のデスクから。ホン先輩と私が顔を見合せた後にもう一度話そうとすると、「コーヒーいれてこよーっと」とわざとらしい独り言が聞こえた。
そのまま立ち上がり、ミンギュは給湯室へと向かっていく。
「あれ何？」
ホン先輩が眉をひそめて聞いてきた。
「私も聞きたいです。なんですかあれ？」
ヒソヒソと話していると、さっきとは打って変わって仏頂面のミンギュさんがデスクに戻ってくる。そんな顔でコーヒーを飲んでいても、絵になっている。
取り敢えず、拗ね気味の大型犬は置いておいて、仕事の話を済ませることにした。
「木曜日の会議で使うから、水曜日までに確認しておいてもらえると助かるな」
「承知致しました。確認したらメール送ります」
そして、ちらりと右側を2人で見ると中々の体勢でメールを確認しているミンギュ。社長か、と突っ込みたくなる。
…この拗ね顔、どこかで見たことがある。
「あ」
雰囲気にそぐわず変な声を出してしまった。慌ててなんでもないですとホン先輩に伝えた。
あの日だ。ミンギュが元彼女さんに会いにいくせいで不機嫌になっていた朝。ホン先輩とファン先輩と話に行った時もこの顔をしていた。
「そろそろ会議室行かないと遅刻するよ」
もしかしてあの時不貞腐れていたのって、会いに行くのが億劫なだけじゃなかったの？
そんな憶測まで浮かんでしまった。
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夏目(プロフ) - エルさん» エルさん、いつもいつも本当にありがとうございます(；；)一番試行錯誤した会社員ミンギュの現実感をお褒めいただけて胸がいっぱいです…！本当にいつも、私の伝えたいことや拘りを綺麗な文章にしてコメントを下さり、ありがとうございます！次作も頑張ります！ (2021年10月16日 21時) (
レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - まずはお疲れさまでした！繊細な感情のゆっくりとしたステキな描写が大好きだったので寂しい気持ちもあり、幸せな2人を見て満足な気持ちもあり^_^会社員のミンギュになんか現実感満載で←これ凄い 更に楽しめました！ありがとうございました^_^新作楽しみにしてます！ (2021年10月16日 2時) (レス) id: 2a8565ccfe (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - あやちょるさん» あやちょる様、定期的にコメントしてくださりありがとうございました！そう言っていただけて、本当に嬉しいです。こちらこそ、素敵なコメントをありがとうございました(；；)次回作も頑張ります！ (2021年10月15日 20時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。最後まで楽しんでいただけてとても嬉しいです。私もまる様のコメントに安心して、心温まりました…次回作の応援までありがとうございます。これからも励んでまいります！ (2021年10月15日 20時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
あやちょる(プロフ) - 最後までお疲れさまでした。更新が毎回楽しみな作品でしたので、終わってしまうのが寂しいですが…素敵な時間をありがとうございました!新作も楽しみに待ってます! (2021年10月15日 16時) (レス) @page50 id: 702326c54a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目
| 作成日時：2021年8月30日 7時
