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ミンギュside
夏休みなのになんで俺は学校に来てるんだろう……そう思いながらゼミの課題を提出しに来た研究室から出た。
今日は一段と暑いし…喉が乾いて死にそうだ。
バイトまで時間があるし、大学近くのカフェへと向かうことにした。すると、見覚えのある後ろ姿が見えた。
「あれ、ヘソンヌナ？」
声をかけると、少し驚いた彼女が振り返って目が合う。
ヌナは俺を見るとふわりと笑ってこちらに近づいてきた。
今日は髪の毛を緩く巻いていて、可愛らしい印象のヌナ。風が強いからか、片耳に髪をかける仕草が女性らしいなぁと思う。
「ミンギュ、久しぶりだね」
「夏休みだもんねえ。あ、俺今からカフェ行くんだけどヌナも行く？」
彼女は少し考えた後に、こちらに微笑んだ。
俺もヌナも、いつものアイスアメリカーノ。今日は汗ばんでくるくらい暑い。
「あ〜生き返る…」
冷たいアメリカーノが喉を通っていく。眠たかった頭も冴えてきて丁度いい。でも、ヌナはストローに口をつけない。
何かあったのかな。とも思ったけれど、こういう時はどうでもいい話をした方がいい気がした。
「ヌナはさ、夏休み何か予定あるの？」
「んー、卒論の中間発表と企業のインターンで忙しくて何も出来ないかも。ミンギュは？」
「そっか。俺はねーウォヌヒョンと今度車で遠出してカフェ巡りするんだ！」
最近俺とウォヌヒョンのブームはカメラなんだよ、と言うと少し笑ってくれたヌナ。
ようやくアメリカーノを1口飲んでいる。
「…ねえ、ミンギュ」
「ん？」
「ミンギュはウォヌとAちゃんのこと、知ってる？」
そう聞かれて固まってしまった。
ヘソンヌナがウォヌヒョンのことを高校生の頃好きだったという話は何となく聞いていたから。
「うん。…付き合ってるって、聞いたけど」
それでも嘘は付けなくて、正直に答えた。
やっぱりそうなんだ、と呟いたヌナ。
「私ね、本当はアメリカーノが苦手なの」
からん、と氷が少し溶けて音を立てた。ヘソンヌナとは知り合ってからいつもアメリカーノを飲んでいるイメージだったから、信じられなくて。
「こんな風に毎日綺麗にするのも、コーヒーも苦手。高校の頃はショートカットで、鏡も大して見てなかったんだよ？」
「…うん」
ヌナは、まだ好きだったんだね。
ウォヌヒョンのことをずっと、諦められなかったんだね。
表情を見ただけでわかって、苦しくなった。
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夏目(プロフ) - ハナさん» ハナさん、最後までコメントありがとうございます！ハナさんのコメントが更新の支えになっておりました！私も2人のお話を楽しく書かせて頂いていたので、寂しい気持ちです……いつも素敵なコメント、励まされるコメントをありがとうございました！ (2021年7月21日 13時) (
レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん！完結おめでとうございます！初めから終わりまで2人の間に流れる雰囲気と、流れる時間がとっても素敵で本当に大好きなお話でした！大好きすぎて完結が少し寂しく感じる程ですが、最後まで素敵なウォヌくんを書いてくださった夏目さんに本当に感謝しています^ ^ (2021年7月20日 13時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - naokiさん» naokiさん、長い間お付き合いいただきありがとうございました！今回の作品も愛情を持って読んでいただけてとても嬉しいです。素敵なコメントと応援ありがとうございます。更新の支えになります！これからも頑張ります！！ (2021年7月18日 17時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
naoki(プロフ) - 完結おめでとうございます。ゆったりと流れる二人の穏やかなお話はとても素敵で、大好きな作品です。誕生日での完結も相まって、夏目さんの作品とウォヌさんへの敬意や愛が伝わります。更新お疲れさまでした。大好きです！これからも応援してます。 (2021年7月17日 22時) (レス) id: c546018bd1 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - kaiさん» kaiさん、コメントしてくださりありがとうございます。私もいつも完結はとても寂しい気持ちになります…2人の空気感を大切に書いたので、そう言っていただけてとても嬉しいです！私もどこかでまた、2人のお話を書きたいと思っております！本当にありがとうございます。 (2021年7月17日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目
| 作成日時：2021年3月4日 0時
