46 ページ46
私たちが日陰の涼しい風が吹く場所を確保した所で、ウォヌさんがミンギュくんに連絡してくれる。5分もしないうちに真新しい大きめのブルーシートを持ってきてくれたミンギュくん。
「ありがとう、ミンギュくん」
「いえいえ！なんか手伝ってくれたお礼にって新品のやつくれたー！」
嬉しそうにブルーシートを見せてくれるミンギュくんに、私たちは同じような笑みを浮かべた。
早速それを3人で手分けして広げてみると、予想よりも大きすぎてウォヌさんが小さな声で「…ちょっとデカイな」と呟いているのが聞こえる。
多分、ただの独り言だったけれど、私の耳には入ってしまい。笑みを浮かべながら彼の方を見ると、おちゃらけて「バレた？」とでも言うような表情をするウォヌさん。
「できたー！」
私の隣に来たウォヌさんが、耳元で「…でもやっぱり大き過ぎるよな」と言ってくる。無言で頷くけれど、笑いが堪えられない。
うん、確かに7人にしては大きすぎる、このブルーシート。
「あー！ちょっと2人で何話してるんですか！」
早速靴を脱いでリラックスしていたミンギュくんが、起き上がって言ってくるので慌てて誤魔化す。丁度いいタイミングでジュン先輩とミンハオくんも戻ってきてくれた。
「え、でっか」
ブルーシートを見た途端、ジュン先輩がストレートに言ってしまった。
「…今から30人でお昼ご飯食べるの？」
とブルーシートを見渡しながら呟くミンハオくん。
「なんで！広い方がいいじゃん！」
「物事には加減てものがあるだろ」
靴を脱いでそう言ったミンハオくんが面白くて、笑っているとウォヌさんが私の左手首を優しく掴んだ。
まだブルーシートの広さについて言い合っている3人には気付かれていないみたいだけど、私の心臓は破裂しそうだ。
「俺達も座ろ」
既に靴を脱いでブルーシートの上にいるウォヌさんがそう言って私のことを軽く引っ張る。
「はい」
私がスニーカーを脱いで、広いブルーシートのどこに座るか見ていると、ウォヌさんは自分の座る隣のスペースを優しく叩いていた。
何だか嬉しい気持ちになりながら、彼の隣に座る。
すると、ウォヌさんまで寝転がってしまった。
「…いつか、ここでお昼寝してみたかったんだよな」
呟いて、目を閉じてしまうウォヌさんは本当に寝てしまいそう。
柔らかい彼の黒髪に触れてみたくなって、そっと手を伸ばす。
「やっと着いた〜」
買い出し組の声で目を開けたウォヌさんを見て、慌てて手を引っ込めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奈々ごん(プロフ) - 初めまして！久しぶりにきゅんきゅんする小説に出会いました。ありがとうございます！口角が上がってしまうくらい好きな小説です！ (6月13日 13時) (
レス) @page50 id: dda75e19fb (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - KYANAさん» 初めまして！楽しんでいただけて嬉しいです！応援ありがとうございます！励みにして頑張りますね！ (2021年2月9日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
KYANA(プロフ) - はじめまして！最近見つけて読ませていただいているのですが、本当に最高です…！更新応援しています！！ (2021年2月9日 0時) (レス) id: 6aecb490a8 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - ハナさん» 感想をいただけると本当にモチベーションが上がるのでそう言っていただけて光栄です(；_；)！！ありがとうございます…！私もハナさんのこと大好きです！！！ (2021年1月29日 11時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん» 素敵すぎてついつい感想を伝えたくなってしまって…！私こそ夏目さんのお話に癒しをもらってます！大好きです！！！(ただの告白) (2021年1月28日 23時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏目
| 作成日時：2021年1月15日 17時
