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今日の授業が終わり、教室を出るとミンハオくんの後ろ姿が見える。隣の教室の前に立っている彼は窓の外を眺めていた。
通り過ぎて無視するのも、と思ったので近付いてみる。
「ミンハオくん、お疲れ様」
そう声をかけると、ゆっくりとこちらを向いたミンハオくん。私を見ると柔らかく微笑んでくれる。
「お疲れ」
彼が見ていた景色を覗いてみると、相変わらず綺麗な空と自然で埋め尽くされた目に優しい風景があった。
「今日も良い天気だね」
そう言うと、ミンハオくんがまた外に目を向ける。
「春は風が柔らかいから気持ちが明るくなる気がするよ」
彼の言葉選びは、独特だけれど優しくて素敵。そう思いながら頷く。私が何か返そうとしたところで誰かの声が聞こえた。
「あれ？Aちゃんもいる」
振り返ると、少しだけ驚いた表情をしたジュン先輩が立っていた。なるほど、ミンハオくんはジュン先輩を待っていたのか。
「ジュン先輩、こんにちは」
「こんにちは〜」
今日は彼の隣にウォヌさんがいない。さっきも違う棟に向かっていたから、違う授業を取っているのかな。
ミンハオくんが「ヒョンのこと知ってるの？」とジュン先輩を見ながら聞いてきた。
「うん、ゼミの先輩のお友達だから」
「そうそう、ウォヌの後輩ちゃんだから」
ね〜、とジュン先輩が笑いかけてくれる。ミンハオくんはちょっと呆れた表情で相槌を打っていた。どうやらルームメイトと友人では見せる表情が違うみたい。
「Aちゃんは今から帰るところ？」
「はい、そうです」
「良かったら僕達の学生寮に遊びに来る？」
え、と少し戸惑っていると、ミンハオくんも「いいんじゃない？」と後押ししてくる。
「え、え？」
学生寮って…2人の？と困惑している私の気持ちを察してくれたのか、ミンハオくんが「学生寮って言っても共用スペースだよ」と教えてくれた。
「ミョンホのお母さんが高めのハーブティーを送ってくれたんだ。それで今日2人でお茶会する予定だったの、一緒にどう？」
…なるほど、そういう事か。それなら是非、と返すと2人とも口角を上げる。
「それにしてもジュニヒョンのこと知ってるとは思わなかった…」
「あはは、ウォヌとAちゃんが仲良しだから」
「…………それは知ってる」
ミンハオくんがため息をついて答えた。
「え、なんで？」
ジュン先輩が不思議そうに首を傾げる。
「その先輩とキムさんがすっごく仲良しだから」
と、答えにならない答えを返していた。
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奈々ごん(プロフ) - 初めまして！久しぶりにきゅんきゅんする小説に出会いました。ありがとうございます！口角が上がってしまうくらい好きな小説です！ (6月13日 13時) (
レス) @page50 id: dda75e19fb (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - KYANAさん» 初めまして！楽しんでいただけて嬉しいです！応援ありがとうございます！励みにして頑張りますね！ (2021年2月9日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
KYANA(プロフ) - はじめまして！最近見つけて読ませていただいているのですが、本当に最高です…！更新応援しています！！ (2021年2月9日 0時) (レス) id: 6aecb490a8 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - ハナさん» 感想をいただけると本当にモチベーションが上がるのでそう言っていただけて光栄です(；_；)！！ありがとうございます…！私もハナさんのこと大好きです！！！ (2021年1月29日 11時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん» 素敵すぎてついつい感想を伝えたくなってしまって…！私こそ夏目さんのお話に癒しをもらってます！大好きです！！！(ただの告白) (2021年1月28日 23時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目
| 作成日時：2021年1月15日 17時
