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ウォヌさんが連れてきてくれたカフェは小洒落た隠れ家のようなお店だった。彼が扉を開けてくれたので、お礼を言って店内に入る。
夕方だからか、客席の少ない店内はほとんど席が埋まっていた。唯一空いていた窓際の隅の席に案内されたのでそこに腰掛けた。
「何飲む？」
ウォヌさんがメニューを開いて見せてくれる。何だか至れり尽くせりで申し訳ない。
何飲もうかな…プリンだから紅茶よりはコーヒーがいいけど…
「えっと、カフェラテ…だと苦いかな」
私が迷いながらそう言うと、彼が微笑んだ。
「シロップ追加でキャラメルラテに出来るみたいだけど」
「あ、本当ですね…じゃあ、キャラメルラテで」
ん、と頷いた後に「すみません」と店員さんを呼んでくれるウォヌさん。すぐに女性の店員さんが来てくれた。
「プリン1つとホットコーヒー1つと…キャラメルラテって少しだけエスプレッソ少なめにできますか？」
「はい、大丈夫ですよ」
「じゃあエスプレッソ少なめのキャラメルラテ1つ」
ほ、本当に至れり尽くせりだ……店員さんが笑顔で一礼をしてカウンターへと向かった。
「すみません、ありがとうございます」
「ん？それよりいい所だな」
ウォヌさんが辺りを見渡しながらそう返した。喫茶店のような雰囲気の背景に、落ち着いた雰囲気のウォヌさんは絵になる。
「あ、イルカ」
窓際に置いてあった可愛らしいイルカの置物。
「イルカが好き？」
それを眺めていると、ウォヌさんに聞かれた。
「はい、好きです。」
イルカ可愛いですよね、なんて笑うとウォヌさんが目を細める。
「可愛いな」
あんまりにも私の目を見て言うから、心臓が飛び跳ねそうになってしまった。
「え？」
イルカのことだと分かっているはずなのに、何を動揺しているのか。
曖昧な答えしか出せずにいると、飲み物達が来てしまった。
美味しそうな固めのプリン。上にホイップクリームとさくらんぼまで乗っている。目を輝かせながらプリンを見つめていると、彼の視線を感じた。
「あ、すみません…美味しそうでつい…」
「ふはは、早く食べな」
こんなに、笑うんだ。ウォヌさんについてまだ知らないことばかり。
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奈々ごん(プロフ) - 初めまして！久しぶりにきゅんきゅんする小説に出会いました。ありがとうございます！口角が上がってしまうくらい好きな小説です！ (6月13日 13時) (
レス) @page50 id: dda75e19fb (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - KYANAさん» 初めまして！楽しんでいただけて嬉しいです！応援ありがとうございます！励みにして頑張りますね！ (2021年2月9日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
KYANA(プロフ) - はじめまして！最近見つけて読ませていただいているのですが、本当に最高です…！更新応援しています！！ (2021年2月9日 0時) (レス) id: 6aecb490a8 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - ハナさん» 感想をいただけると本当にモチベーションが上がるのでそう言っていただけて光栄です(；_；)！！ありがとうございます…！私もハナさんのこと大好きです！！！ (2021年1月29日 11時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん» 素敵すぎてついつい感想を伝えたくなってしまって…！私こそ夏目さんのお話に癒しをもらってます！大好きです！！！(ただの告白) (2021年1月28日 23時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目
| 作成日時：2021年1月15日 17時
