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大学に着くと、いつもの様に教室までの長い長い道のりを歩いていく。大学2年になっても、この坂の多い道のりはしんどい。
ようやく教室にたどり着いたけれど、必修科目は人が多くて、友達を見つけるのも大変だ。
「Aー！こっち！」
声の方に顔を向けると、ようやく手を振る友達のユアを見つけた。
「おはよう…ごめん、ちょっと遅れちゃった」
「間に合ってるんだから謝らなくていいの！」
ユアはそう言って可愛らしい笑みを向けてくれる。女子の私でもキュンとするこの笑顔。彼女は根っからの愛されキャラだ。
「それより今日発表だよね？緊張するー！」
「私も朝の電車でめちゃくちゃ見直しちゃった…」
あるあるだよね〜なんて話していると先生がやって来る。
…ん？
教授の影に隠れるように何かが見えた。大きい何か。
「……ね、ユア」
「ん？」
ユアの肩を軽く揺すると、彼女が私の方を向いた。
「パク教授の後ろに誰かいない？」
「あ、本当だ。あれソクミンくんじゃない？」
ふふっと笑うユア。
パク教授の後ろにぴったりくっついてバレないように教室に入ってきたソクミンくんは、後ろの席から見れば丸見えだ。
まるでスパイのように真剣な表情だ。私たちの1列前に座るミンギュくんが手招きしている。隣に置いてある彼のカバンは、ソクミンくんの為の席取りだろう。
ミンギュくんの隣に座るミンハオくんは、小さくため息をついていた。
パク先生は屈んでいるソクミンくんに気づかず、出席確認を始める。
「キム・ミンギュ」
「はい！」
「キム・A」
「はい」
やばい、どんどん呼ばれていく…！ソクミンくんはまだ教室の真ん中辺り。ミンギュくんの背中が焦ってるように見える。ソクミンくんもハラハラした様子。
「ソ・ミョンホ」
「…はい」
「ユン・ユア」
「はい！」
やばい、ユンまで来ちゃった！と思ったけれど、彼は滑り込みで席に着いた。
「イ・ソクミ「はい！！！」
食い気味の返答にパク教授は顔をしかめる。ミンギュくんとユアは笑いを堪えるので必死。ミョンホくんは盛大なため息をついていた。
間に合ってよかった、と安心する彼の顔にほっこりしてしまった。…よかったね。
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奈々ごん(プロフ) - 初めまして！久しぶりにきゅんきゅんする小説に出会いました。ありがとうございます！口角が上がってしまうくらい好きな小説です！ (6月13日 13時) (
レス) @page50 id: dda75e19fb (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - KYANAさん» 初めまして！楽しんでいただけて嬉しいです！応援ありがとうございます！励みにして頑張りますね！ (2021年2月9日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
KYANA(プロフ) - はじめまして！最近見つけて読ませていただいているのですが、本当に最高です…！更新応援しています！！ (2021年2月9日 0時) (レス) id: 6aecb490a8 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - ハナさん» 感想をいただけると本当にモチベーションが上がるのでそう言っていただけて光栄です(；_；)！！ありがとうございます…！私もハナさんのこと大好きです！！！ (2021年1月29日 11時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん» 素敵すぎてついつい感想を伝えたくなってしまって…！私こそ夏目さんのお話に癒しをもらってます！大好きです！！！(ただの告白) (2021年1月28日 23時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目
| 作成日時：2021年1月15日 17時
