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私は驚いて2人のことをじっと見てしまった。

話しながら下を向いていたウォヌさんが、視線を感じたのかこちらを見る。彼の口角がほんの少しだけ上がった。

暫く3人で歩いていると、当然ウォヌさんとの距離も縮まっていって、気まずい気持ちになってしまった。

あれ、なんで気まずいんだろう。

「おはよう」

いつもの、彼の声。まさかウォヌさんから挨拶されるとは思わず、驚いて彼を見上げた。

穏やかなウォヌさんの表情は、こちらに向けられていて。

「おはようございます」

彼がそっと足を止めたので私も足を止めてしまう。ソクミンくんとユアは驚いた様子で私たちのことを見ていた。

ウォヌさんが何か言いたげな顔をして、視線を右往左往。ウォヌさんの隣にいた先輩らしき女性が「知り合い?」と聞いている。

「後輩」

「それは見たらわかるけど」

仲の良さそうな2人を見て、彼女さんかな、と何となく推測してしまった。

ソクミンくんとユアは慌てた様子で、2人で盛り上がっている。まずい、勘違いされてしまう。


「えっと、失礼します」

「え」

彼の反応に少し戸惑いながらも、頭を下げて教室に向かうことにした。

ソクミンくんとユアが追いかけてきて、「ちょっとあの先輩、誰!?」と質問攻め。

「Aちゃんに用件ありそうだったけどいいの?」

ソクミンくんが心配そうな顔で聞いてくれる。

「う、うーん…そうだとしても後の方がいいかなって」

「A、いつの間にあんなかっこいい先輩と知り合ってたの?」

ユアが嬉しそうに聞いてくるけど、私は曖昧に返すことしか出来なかった。

そっか、そうだよね…あんなにかっこよくて優しいから綺麗な彼女さんがいて当然か。

当たり前なことなのに、少し残念な気持ちになってしまう自分がいる。小さくため息をついて教室の扉を開いた。

奥側の席には、もうミンギュくんとミョンホくんが座っていた。

「おっはよー」「おはよ」

挨拶してくれる二人に、挨拶を返して席に着く。

「A、大丈夫?」

「あ、ごめん…大丈夫」

ぼーっとしてしまう私にユアが心配そうに聞いてきてくれた。

そして何かを察したように私の肩に手を置く彼女。前列の3人に聞こえないように小さな声で呟いた。

「好きなんだね、あの先輩のこと」

「えっ」

「悩むぐらい、好きなんだね」

可愛らしく笑うユアを見て、自分の気持ちを素直に認めざるを得えなかった。

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奈々ごん(プロフ) - 初めまして!久しぶりにきゅんきゅんする小説に出会いました。ありがとうございます!口角が上がってしまうくらい好きな小説です! (6月13日 13時) (レス) @page50 id: dda75e19fb (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - KYANAさん» 初めまして!楽しんでいただけて嬉しいです!応援ありがとうございます!励みにして頑張りますね! (2021年2月9日 18時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
KYANA(プロフ) - はじめまして!最近見つけて読ませていただいているのですが、本当に最高です…!更新応援しています!! (2021年2月9日 0時) (レス) id: 6aecb490a8 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - ハナさん» 感想をいただけると本当にモチベーションが上がるのでそう言っていただけて光栄です(;_;)!!ありがとうございます…!私もハナさんのこと大好きです!!! (2021年1月29日 11時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 夏目さん» 素敵すぎてついつい感想を伝えたくなってしまって…!私こそ夏目さんのお話に癒しをもらってます!大好きです!!!(ただの告白) (2021年1月28日 23時) (レス) id: aea125837e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目 | 作成日時:2021年1月15日 17時

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