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勿論、大学生活の最初からこんな朝を迎えていた訳では無い。
アパートの鍵をカバンから取り出してしっかりと鍵を閉める。戸締りは大事だとおじいちゃんから散々言われてきた。
鍵をしまった代わりにイヤホンを取り出していつものお気に入りの音楽をかける。
…大学1年の頃は1人で何とか起きて、朝ご飯も食べず適当に準備して家から出たらイヤホンをつけて音楽を聴いて駅まで向かっていた。
駅の改札を、定期券をかざして慣れたように通る。
そして駅のホームに向かうと、いつもの場所で電車を待つ。
「…半袖寒くないの?」
そんな友人の第一声を聞いて私はそっとイヤホンを外した。
「…ぶーちゃんこそ秋服は早くない?」
「起きたら天気予報で午後から冷えるって言ってましたー」
なんて唇を尖らせていじらしく報告するので、ふふっと笑みを零すと、ぶーちゃんはやれやれ、と言った表情に変わる。
「Aはいつも天気予報見ないよねぇ」
「うん。毎朝ぶーちゃんが教えてくれるからつい」
「僕天気予報のお兄さんとかじゃないんだけど!」
それに出かける前に見なきゃ意味無いでしょう!?とツッコミまくりの友人。
彼は同じ学科の友人、ブ・スングァン。高校からの仲で、たまたま同じ大学に合格し、物件が安いこの駅の周辺でお互い初めての一人暮らし、仲良くならない方が不便な関係性だ。
それにぶーちゃんは人当たりも良く、なんだかんだ困った時は優しく助けてくれたりして。人間性もとっても素敵な友人。
「風邪引いても知りませ〜ん」
と、文句を言いながらも色んなことを心配してくれている。大切な友人の1人だ。
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夏目(プロフ) - 葵さん» 楽しんでくださりありがとうございます!ディノちゃんの小説が少なかったので自給自足しました(笑)最後のラブラブのために書いた小説なので、番外編ではもっとラブラブを書こうと考えております。お気遣いいただきありがとうございます! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - mocoさん» 一気に読んでくださりありがとうございます!!とにかくディノくんのカッコ良さにこだわって書いたのでそう仰っていただけて嬉しいです!こちらこそご愛読ありがとうございました!! (2020年9月20日 9時) (レス) id: e14acee8c3 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - でぃのちゃんの小説少なかったのでとても嬉しかったです!最後ラブラブしてくれて、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)お話も凄く読みやすかったです!番外編もあるなんて、感謝でしかありません。ゆっくりで構いませんので、良ければ番外編もよろしくお願いします! (2020年9月20日 1時) (レス) id: 1b7ff15c1b (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - チャニがカッコ良くてキュンキュンしながら一気に読みました。とても気に入りました。良い小説をありがとうございました!! (2020年9月19日 22時) (レス) id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏目 | 作成日時:2020年9月14日 22時