『Secret_Vol.3』 ページ4
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また、隠してしまった。
2人が帰って行ったあと、1人には少し広く感じるリビングで寝転がりながら、考える。
本当は向き合って、沢山話したいこと。
目線が合わせられないのは、合ってしまったらこの気持ちが具現化してしまうからだということ。
俺の抱く気持ちが具現化されてしまったら。
今まで通りの関係性には恐らくもう二度と戻れない。
わかっている。
でも、だんだんよくわからなくなってきて。
俺はどうしてここまでして自分の感情を殺さなければならないのか。
好きな対象に好きを伝えることは、むしろ良い事なはずなのに。
･･･隠す必要なんて、どこにもないはずなのに。
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『あんたは男なんだから、女の人を好きにならなきゃいけないの！！』
『どうしてあんたは普通でいてくれなかったのよ！！』
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嫌な記憶を思い出した。
このことを考えるのは一旦やめろ、そう言われたかのように。
せっかく楽しい時間を過ごせても、それを全て帳消しにするほどの黒く荒んだ記憶。
俺は普通じゃないらしい。
ずっと言われ続けてきたこと。
俺にとってはそれが普通なのに。
｢･･･別の事して、気紛らわそかな｣
大学のレポートを終わらせなければならないことも思い出した俺は、その場から立ち上がった。
｢ここにこの文入れて、ここにスタンプの画像入れて｣
今回のレポートに入れる予定のスタンプのイラストを見て、また少しだけ先程のことを思い出して。
使えないのに無理やり押されて、大してインクもつかなくて文句言われるような、そんなお役御免寸前のスタンプみたいにはなりたくない。
無理に押し付けられて刻まれる普通なら、そんなもの、俺はいらない。
そんなものに、意味なんてない。
｢どう思います？･･･藤井さん｣
独りぼっちの部屋で名前を呼ぶ。
当たり前だが、届くはずなどなかった。
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岡本まどか(プロフ) - にらさん» コメントありがとうございます！出会えてよかったとまで言って貰えるなんて･･･恐縮です笑 これからもよろしくお願いいたします^^* (2021年2月12日 17時) (
レス) id: 36ad40152b (このIDを非表示/違反報告)
にら - えっ、好きすぎるんですけど？世界観最高すぎやしません？？ほんまにこの作品に出会えてよかったですわ笑更新頑張ってくださいっ！ (2021年2月11日 22時) (レス) id: 34a7964571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：岡本まどか | 作成日時：2021年2月10日 22時
