『Secret_Vol.10』 ページ11
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結果は、吉。
いや、大吉だろうか。
目線を合わせて話すことに成功できたあの日からは、展開が早かった。
俺が緊張しつつも意識して目を合わせて話すと、藤井さんはとても嬉しそうな顔をして俺に言葉を返してくれる。
その顔は、今からかなり前ぐらいのトレンディードラマでよく見るような作り物のような表情ではなくて。
彫刻のように美しい、それこそ作り物のような顔が、俺の前では壊れる。
目尻をくしゃくしゃにして全力で笑ってくれるのだ。
その姿は、あたかも新しい友達ができた小さい子みたいで。
一般人としては不自然なほど輝きを放つ藤井さんが、あまりにも自然体でいてくれていて。
俺はそれが、嬉しくて。
気付けば毎日藤井さんに会いに行っている。
夏希と遊ぶ、という体で毎日家を訪問している。
その時間は、大学の事とか、家の事とか、普段の踏み潰してやりたいようなストレスとかの全てを忘れさせる。
気付けばそれは俺にとって、かけがえのないものとなっていた。
そんな時に、思い出した。
｢俺、藤井さんの下の名前知らん･･･？｣
挨拶しに行った時には藤井です、としか言われていない。
それ以来、別に呼ばないから聞く必要もあまりないと思って聞いていなかったし、夏希はパパとしか呼んでいないから無意識に聞くこともない。
｢なんて、名前なんやろ｣
今は呼ばないから聞かない、なんて硬いことは思っていない。
いや、今は、｢呼びたい｣から、｢聞きたい｣んだ。
藤井さんの、下の名前を。
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岡本まどか(プロフ) - にらさん» コメントありがとうございます！出会えてよかったとまで言って貰えるなんて･･･恐縮です笑 これからもよろしくお願いいたします^^* (2021年2月12日 17時) (
レス) id: 36ad40152b (このIDを非表示/違反報告)
にら - えっ、好きすぎるんですけど？世界観最高すぎやしません？？ほんまにこの作品に出会えてよかったですわ笑更新頑張ってくださいっ！ (2021年2月11日 22時) (レス) id: 34a7964571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：岡本まどか | 作成日時：2021年2月10日 22時
