「Secret_Vol.1」 ページ2
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｢パパ、今日はとも兄の家遊びに行っていい日だよね？｣
｢神ちゃんに聞いてから、やけどな｣
夏希の学童の帰り。
近所に住んでる神ちゃんこと神山智洋の家に行けるかもとうずうずする夏希。
その姿を見ながら、夏希が楽しそうに笑ってくれるようになってよかったと思う。
夏希が3歳の時に事情があって、離婚して。
その日から、夏希が笑顔を全く零さなくなった。
親権は俺に与えられたものの芸能界に関わる仕事をしていたが故になかなか夏希が起きている時間帯に家に帰れなかった俺は、父親なのに夏希のことをちっとも知らなくて、笑わせてあげられなくて。
そんな時に、たまたま近所に越してきてわざわざ挨拶しにうちに来てくれたのが、事情あってかなり早い段階で一人暮らしをすることになった神ちゃんだった。
嫁さんが出ていってから、半年ぐらい経ったあたりのことだった。
初めて会った時の彼は本当に礼儀正しく、ちゃんとしていて。
俺より7つも歳下なのにものすごくしっかりしていて。
その姿に心を開いたのが夏希だった。
｢おにいちゃん、ちかくにいるの？｣
｢ついこないだ、近くに引っ越してきたんやで。ボク、お名前は？｣
｢ふじいなつき･･･｣
｢夏希か、かっこいい名前やん。俺は神山智洋。よろしくな。智洋とか智洋おにいちゃんとか呼んでくれたら嬉しい｣
｢とむひおにいちゃん？｣
｢んー･･･ちょっと長いか？んじゃちょこっと略して･･･とも兄はどう？｣
｢ともにい！｣
｢おん、そっちの方が良さそうやな。･･･あぁ、すみません藤井さん、挨拶しに来ただけやのにこんな馴れ馴れしくしてもうて･･･って、藤井さん！？｣
｢いやむしろ･･･ありがたい･･･｣
楽しげな夏希を見て、気付けば涙が溢れてて。
ただこれで、確実にこの子には変な大人認定されたんだろうなとは思ってた。
けど、そんなことはなかったみたいだ。
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岡本まどか(プロフ) - にらさん» コメントありがとうございます！出会えてよかったとまで言って貰えるなんて･･･恐縮です笑 これからもよろしくお願いいたします^^* (2021年2月12日 17時) (
レス) id: 36ad40152b (このIDを非表示/違反報告)
にら - えっ、好きすぎるんですけど？世界観最高すぎやしません？？ほんまにこの作品に出会えてよかったですわ笑更新頑張ってくださいっ！ (2021年2月11日 22時) (レス) id: 34a7964571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：岡本まどか | 作成日時：2021年2月10日 22時
