劇場版コードブルー～ドクターヘリ緊急救命～ (ページ7)

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パイロットの早川正豊とともに子供たちをヘリに乗せ終え、ようやく解放されたとばかりに藤川は疲れた様子で弓野の元へ戻ってきた。

藤「うー。寒い！白石、自分がシフト決められるからって俺らに振るかねー。で、あっちはあれだぜ？超かっこいい感じの。」

貴「あっち？」

スクリーンを片付けながら弓野が尋ねる。

藤「脳外だよ。ライブデモンストレーション。トロント医大と巨大動脈瘤のクリッピング手術の生中継。」

貴「あぁ。なんかそういえば耕作が言ってたわ。」

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その頃、手術室では着々と準備が進められていた。

看護師「先生は？」

若手医師「ICUで脳室ドレーンのセッティングしています。」

助手「あと10分だぞ。」

若手医師「シュミレーションは完璧だから大丈夫だそうです。」

そう言いながら若手医師がスイッチを入れる。

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大会議室では脳外科部長の西条章がモニターに映ったトロント医大のマーティン教授と堪能な英語で談笑をしていた。

(以下英語での会話と思ってください。)

マーティン(以下マ)「あなたが執刀医ではないと聞いて驚きましたよ。西条先生。」

西条(以下西)「幸い優秀な若手が育ってきてくれましてね。」

マ「それは羨ましい。」

マーティン教授との会話を楽しみながら西条は自身の腕時計に目を落とす。

西「そろそろ、時間かな？」

西条の言葉が会議室に響くと、騒がしかった雰囲気とは一変し、静かになる。

モニターに手術室の様子が映し出され、執刀医が入室した。

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マ「貴方がDr.アイザワの言っていた腕の立つ同僚ですね。彼も今日のオペを楽しみにしていましたよ。...Dr.シンカイ。」

新海広紀はモニターに顔を向け、流暢な英語で答えた。

新海(以下新)「彼もそちらの会場で見ているんですか？」

マ「いいえ、ここには居ませんよ。見るつもりだとは言っていたんですがー...。」

新「あぁ。それは残念だ。」

看護師「新海先生、時間です。」

声をかけられ、新海はスタッフたちの方へ向き直る。

新「では、巨大左中脳動脈瘤に対する血行再建を伴うクリッピング手術を行います。」

スタッフ「よろしくお願いします。」

張り詰めた空気の中、新海は無影灯で照らされ白い肌にメスを引いた。