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それから2週間後いよいよ引越しの日。
「山田ダメだってばぁー。」
伊野尾の忠告も聞かず荷物の入ったダンボールを運ぶ山田。
「大ちゃん助けて。」
伊野尾は有岡を呼んだ。
「えっ、ちょっと涼介何してんの?重い物持たない約束したじゃん。」
「これ軽いから大丈夫だよ。よいしょっと。」
「これも重いうちに入るよ。」
山田を一括する有岡の横から薮が
「山ちゃん。山ちゃんにはちゃんと仕事残してあるから。もうじきお昼じゃん?買い出ししてお昼作ってくれない?」
と仕事を与えた。
「薮ちゃんダメだよ。1人で行かせるのは。」
有岡は全力で拒否った。
「大丈夫。頼りないけど車出せる人呼んでるから。」
「薮。木来たよ。」
伊野尾が呼びに来ると外から
「山田行くぞー。」
と木は山田を呼んだ。
「......じゃあ行ってきます。」
山田は悲しそうに出て行った。
「さっ、さっさと始めますか。」
薮は気合いを入れて片付け始めた。
「ねぇ?雄也はオレにムリさせたくないと思ってる?」
「はぁ?当たり前じゃん。」
「さっきね、引越しの荷物運んだだけで大ちゃん真剣な顔して怒ったんだよね。初めてだった。」
俯いて黙り込む山田に木は
「流産したら困るから怒ったんじゃん?」
「............」
「山田?大丈夫だって。有岡くんそんなに怒ってないよ」
「............」
「山田?」
「ごめん......気持ち悪い。」
「えっ?」
「うっっ......」
木は近くの公衆トイレの前で車を停めた
山田は勢い良く車から降りてトイレへかけ込んだ。
しばらくしてトイレから出て来た山田は車に乗り込むと木に
「何か口にするものない?」
と聞いた。
「あったかなぁ?......ガムなら............」
「ちょうだい。」
木からガムをもらった涼介は気分が良くなり普通に買い物が出来た。
「ただいま。」
「おかえり。」
有岡は山田を出迎え自分たちの部屋へ案内した。
「うわぁー。凄いね。あれっ?ベッドカバー違う。」
「新しくしちゃった......ごめん勝手に。イヤだった?」
「全然いいけど、前の結婚した時に買ったばかりじゃん。」
「ちゃんと取っといてあるよ。」
「大ちゃん...... 」
山田は有岡に抱き着き泣いた。
「涼介?」
山田は何も言わずしばらく泣いた。
「ごめん。何か幸せだなぁと思って。すぐお昼作るね。」

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- 凄く楽しみにしてます! 頑張って下さい (2015年1月25日 9時) (レス) id: 4539acf12f (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 更新、楽しみにしています!がんばって下さい、! (2014年12月7日 16時) (レス) id: 7a4c8f038e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - おもしろい!!応援してます!!! (2014年11月25日 22時) (レス) id: 0ccb7809ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有山 | 作成日時:2014年11月24日 20時

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