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｢涼介。｣
山田は起きていた。
｢大ちゃん。また来たの？｣
ビックリした顔で有岡を見る山田。
｢午後から金田一の撮影だよね？｣
｢えっ？そーだっけ？｣
惚けて言う有岡。
｢違ったっけ？｣
｢まぁーどっちでもいいじゃん。｣
有岡はさっき買った栄養補給食品を渡した。
｢どうしたの？｣
｢いのちゃんと赤ちゃん本舗行ってきた。｣
｢ありがとう。｣
山田は袋から栄養補給食品を出すとすぐに原材料を見た。
｢大丈夫だよ。カニが含まれてるのは買って来なかったから。｣
｢さすが大ちゃん。ありがとう。｣
｢お腹大丈夫？｣
｢それがね。今はウソみたいに平気なんだよ。｣
そう言いながら袋から栄養補給食品をどんどん出す。
｢はぁー。鉄分補給のものばかりじゃん。｣
｢ただでさえ貧血気味なんだから。妊娠すると貧血になるって言うし。｣
｢オレの貧血は血液がドロドロが原因だからね。｣
｢そうなの？｣
｢......たぶん。｣
｢たぶんかよ。｣
そして2人笑った
｢ごめんね。｣
｢謝らない。｣
｢ごめん。......あっ。｣
｢口癖だ。｣
｢あのさぁ。｣
山田の顔は一変した。
｢薮ちゃんどうだったの？｣
有岡は一瞬ためらったが正直に話した。
｢当たっちゃった。｣
｢うん。でも心配しなくて良いから。病気自体そんなに悪くないから通院療法だって。｣
｢よかった。......｣
｢涼介？｣
山田はお腹を抱えながらベッドを降り備え付けのトイレへ駆け込んだ。
｢涼介大丈夫？｣
｢うっっっん｣
唸っている山田。
有岡はナースコールを押した。
｢山田さんどうしました？｣
看護婦は病室にやって来るとトイレのドアを叩き山田に問いかけた。
｢ハァハァ......痛いっ。｣
｢すぐ先生を呼んで来ますので旦那様は声かけてあげてください。｣
｢旦那様......｣
有岡は初めて旦那様と呼ばれドキドキしていた。
医者が来るとみんなで山田に声をかけた。
有岡はドアノブを回すがカギがかかっていて開かない。
しばらくすると山田の唸り声は治まり水の流れる音がした。
山田はドアを半開きにしちょっとだけ顔を出した。
｢便秘......治った。｣
恥ずかしそうに言う山田。
みんなで喜んだ。
｢念のためエコーします。ベッドに寝ててください。機械持って来ますんで。｣
エコーの機械が運ばれて来て検査をしたが特に異常はなかった。
後は流産の危機から脱出するだけだと説明された。
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凛 - 凄く楽しみにしてます！ 頑張って下さい (2015年1月25日 9時) (
レス) id: 4539acf12f (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 更新、楽しみにしています！がんばって下さい、！ (2014年12月7日 16時) (レス) id: 7a4c8f038e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - おもしろい!!応援してます!!! (2014年11月25日 22時) (レス) id: 0ccb7809ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有山 | 作成日時：2014年11月24日 20時
