5 ページ6
「お疲れ様でしたー」
ライブも終わり、シャワーも浴びて楽屋を出る準備をする。
「大ちゃん、今日ご飯一緒に食べに行こうよ」
「あー....ゴメン知念。この後ちょっと用事あるんだよね」
「えーボクからの誘い断るなんてどうゆう神経してるの?」
可愛くほっぺを膨らませて少々拗ね気味の知念。
「ほんとごめんって、また近いうちに埋め合わせするからさ」
両手を合わせてお得意の大ちゃんスマイルで明るく言う。
「ふーん....分かった。絶対だよ。今回だけは許してあげる。
じゃあ涼介と食べようっと、あっ涼介ー、ボク中華食べたいんだけどー」
切り替えの早い知念はもう山田の方に行ってしまった。
ゴメン知念。本当は用事なんて無いんだ。
ただ、一人になりたかっただけ。
こういう風に自己嫌悪で落ち込んだ日は宛てもなくボーっと街をぶらつく。
時刻は22時を回っている。
明日は久々のオフなので時間を気にする必要もない。
夏の夜の生暖かい風が通り抜けていく。
「あれ....ここどこだ?」
無心で歩いているとどうやら都心から少し離れたところまで来てしまったようだ。
人気も少ない。
どこかお酒が飲めるお店はないだろうか。
「あ....」
明かりが漏れている店。
どうやらBarのようだ。
スクランブルと英語表記で書かれた看板が掛かっている。
カランカラン_____
ドアを開けるとグラスを拭いている女性と目が合った。
「いらっしゃいませ」
店内には彼女以外誰もいない。
「あのーまだお店開いてますか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
そういうと彼女は拭いていたグラスを置いてゆっくりと微笑んだ。
190人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トコロテン(プロフ) - コメントありがとうございます。これからも大好きな作品だと思ってもらえるように自分なりに頑張ろうと思います。 (2021年4月11日 10時) (レス) id: c29fd865d8 (このIDを非表示/違反報告)
涼芽 - この作品が大好きで、いつも学校終わりに楽しみにしてます! (2021年4月9日 22時) (レス) id: a4663d5dbf (このIDを非表示/違反報告)
トコロテン(プロフ) - 感想ありがとうございます。そう言ってもらえると自信に繋がります。ただ、このお話読んでくださってる方のほとんどだと思いますが、私も現在、また心が病み気味なのでしばらくは更新しないかもしれません。ゆったりお付き合いください。 (2021年4月7日 11時) (レス) id: c29fd865d8 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - はじめまして。トコロテンさんが書く作品、大好きで話が更新されると嬉しいです! 何度も読み返しています。これからも無理せず続きを書いてくれたら嬉しいです。楽しみに待ってますね。 (2021年4月7日 7時) (レス) id: 5307737ff6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トコロテン | 作成日時:2020年6月8日 14時