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「好きな食べ物は？」
「んー和食です」
「生年月日は？」
「1990年6月22日です」
「えー意外、僕たちと同じ年ぐらいかと思ったけど大ちゃんの一個上だ」
「得意料理とかある？」
「カルボナーラ....でしょうか」
「そこは和食じゃないんだね」
裕翔の的確なツッコミに彼女の顔が赤くなる。
「もうっ、私の話じゃなくて皆さんで会話してくださいよっ」
俯いてグラスをゴシゴシと拭いている。表情は見えないが耳が赤い。
「可愛い....」
「あ、有岡さんっ....」
「どうした大ちゃん。さっきまで全然喋ってなかったのに、いきなり口説き始めたじゃん」
「えっいや、そんなつもりじゃ....」
つい本音が出てしまった。
今まで落ち着いているイメージだった伊野尾さんがアタフタしているところが本当に可愛らしく思えたからだ。
皆にからかわれて少し恥ずかしくなる。
視線を動かすと伊野尾さんと目が合い、更に２人で赤くなる。
「あーもう、今日はもう帰ろう！大勢で長居するのは迷惑だと思うし」
半ば強引に話を切り出し、帰る準備を始める。
「それもそうだね、有岡君の言うとおりだよ。」
「そっか、じゃあ伊野ちゃんまた来るね」
「はい、いつでもお待ちしています」
「圭人もまたね」
「うん。また行きたいカフェがあるから連絡するよ」
それぞれに挨拶を交わすと店の外に出た。
「じゃあ、俺と知念こっちだから」
山田が知念を引き寄せて言う。
「俺と裕翔は２軒目行こうと思うけど有岡君来る？」
「いや、今日はもう帰るよ。誘ってくれてありがと高木。それじゃあ、また明日」
別れを言い、それぞれ解散する。
家路につき、自分の部屋に入るとそのままベットにダイブした。
「ふぅー」
息を吐くと、どっと疲労感が押し寄せてきた。
流石勘の良い知念。見事に俺の変化を見抜いていた。
出来れば知られたくなかったがばれてしまった以上、これからあの居心地の良い店は皆の行きつけになるだろう。
仕事が終わってからは足取りが軽かったのに、今は体が鉛のように重い。
もう何もする気になれない。あー駄目だ。また気分が暗くなっている。
今日はもう寝よう。明日起きたらサウナにでも行って気分転換をするんだ。
そんなことを思いながら俺は眠りへと落ちていった。
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トコロテン(プロフ) - コメントありがとうございます。これからも大好きな作品だと思ってもらえるように自分なりに頑張ろうと思います。 (2021年4月11日 10時) (
レス) id: c29fd865d8 (このIDを非表示/違反報告)
涼芽 - この作品が大好きで、いつも学校終わりに楽しみにしてます！ (2021年4月9日 22時) (レス) id: a4663d5dbf (このIDを非表示/違反報告)
トコロテン(プロフ) - 感想ありがとうございます。そう言ってもらえると自信に繋がります。ただ、このお話読んでくださってる方のほとんどだと思いますが、私も現在、また心が病み気味なのでしばらくは更新しないかもしれません。ゆったりお付き合いください。 (2021年4月7日 11時) (レス) id: c29fd865d8 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - はじめまして。トコロテンさんが書く作品、大好きで話が更新されると嬉しいです！ 何度も読み返しています。これからも無理せず続きを書いてくれたら嬉しいです。楽しみに待ってますね。 (2021年4月7日 7時) (レス) id: 5307737ff6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トコロテン | 作成日時：2020年6月8日 14時
