アホ犬と男装御主人様！！ (ページ13)

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《第十三匹》モテる男は男にもモテるのか...？ページ13

男子は、体力測定の為体育館にいた。

「なぁ、Aいねぇーの？」
「あぁ、多分屋上に行っちまったな。」

　今話かけてきたのは、俺の茶色の髪に茶色の目とは違う、まさに日本人の黒髪,黒目で、黒縁眼鏡をかけた男で、何気にモテてるし、イケメン顔。
　こいつも幼なじみの１人だ。

　幼稚園の時、同じ幼稚園でしかも意外に家が近かった事から仲良くなった。
　今日は、Aと２人できたがいつもは慎也も一緒だ。

　まぁ、Aもずっと一緒にいるから、Aとの幼なじみでもある。

「そか……」
「どうしたんだよ？Aに用でもあったのか？」
「いや、何でもない」
「？急にどうしたんだよ？」
「……なぁ隼人」
「な、何だ？」

　突然、少し声の調子を変えて、真剣な面差しで聞いてくる隼人にびっくりして、噛んでしまったが、それを気にせず慎也がおもむろに、口を開いた。

「……お前さ、実際Aとはどういう関係なんだ？」
「どういうって？」
「つきあってる……とか？」

　一瞬、理解が追いつかなくて、沈黙の時間が出来た。
　が、理解したと同時に、また意味が分からなくなって、その、えと、は？

「ななな、何言ってんだよお前は！！あいつ男だぞ！？俺にそんな趣味はねぇ！」

　顔が火照ってきた。顔、赤くなってねぇよな！？

「何だつまんねぇ。てか、Aならありなんじゃねぇか？意外にもあいつ男子にもモテてるんだぜ？ある3年のモテ男が惚れたとか何とかっつー話もあるし」
「……ガチか」

　大丈夫か。ここの学校の男子。

「因みにその3年、告った時に殴られて骨折したらしい」
「え。よく問題にならなかったな」
「あぁ。それな...、逆に喜んでたらしいぞ」
「はぁ！？何で！？」
「自分に触って貰えたってさ。しかも逆に『もっと殴って下さい！』とか言ってたらしい」

　……うん。もう大丈夫じゃないみたい...頭が。まさか、ドMが生まれるとは。
　恐るべし瀬川A。そして、お疲れ様。

「でも本当に女みたいだと思う時はあるよな」
「誰が女みてぇだ、だって？」