Call My Name ！ Ⅱ (ページ41)

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「黄瀬くんおはよう！」

「おはよっす！」

「りょーたぁ、おはよ～！」

「おはよ～」

　朝の校門前、今日も朱センパイを待っている。声は掛けられなくても、姿が見れるから。………キスをしたあの日から、言葉を交わしていない。

　もともと話す人でもないけど、それでもあからさまなシカトをする人じゃなかった。まあ、自業自得だ。思わずしてしまったとはいえキスをしてしまったのだから。

　けれどこれで終わり、なのは嫌で。だから毎日懲りずに朱センパイの元に行ってます！………あれ？作文？

　そんなことを思ってると特徴的な銀髪が見えた。あ、朱センパイ＿＿＿＿？

　センパイと目が合った。いつもみたいににげるかな？と身構えたが今日は違う。びく、として俺をみると下を向きながらこっちにきた。

「？センパイ？どうし＿＿「………はよ」！？」

　短い言葉。けど「おはよう」なんて言われたことない。呆然とする俺にセンパイは続けて言う。

「避けて、悪かった。………今日もその、いい天気だな」

「は、はい？」

　俺は傘の外を見る。…………土砂降りである。
　おかしい。これはおかしいぞ。無視しないどころか会話しようとしてる………！よくわからないけど、無視をされてない今、チャンスである。