龍は目覚めて愛を紡ぐ (ページ48)

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Sweets . ページ48

＊

　｢龍嘩先輩！退院祝い！沢山食ってってください！｣

　｢チョロ～ありがとさん！｣

　｢………｣

　｢………｣

　俺達は龍嘩に連れられて古びた喫茶店に来た。沢山のスイーツが並べられている。ケーキから何から見るだけで口が甘くなるものばかりだ。

　ヒナちゃんも困った顔をしながらケーキを口に含むと、目を輝かせた。

　｢あま～い！千葉にこんな所あるなんて知らなかったです！｣

　｢私も知らんかった！昔のダチが喫茶店開いてるの！しかも地味なやつが！｣

　｢地味なんて失礼っすね、相変わらず滅茶苦茶っす｣

　｢ふふ、……でも、龍嘩さんがマイキーさんの姉弟なんてびっくりです。同じ佐野、だから気になってたんですけど。おまけに中身が31歳なんて、見えません｣

　｢そ。私も実はよくわかってない。植物状態でもせめて身体は大人になれ！って未だに思ってるしね。

　ほら、マンジロー、このどら焼き美味いから食ってみろ｣

　｢ん｣

　俺は龍嘩に言われたとおりどら焼きを食べる。喫茶店にどら焼きとか合わねーけど美味い。その間もずっとヒナちゃんと龍嘩が喋ってる。龍嘩が女子と話してるの見たことないからチョーシンセン。

　ずっと、友達ほしーって騒いでたもんな。………本当は凄く居づらいけど、龍嘩が楽しんでるならいい。何かあっても俺が守ればいい。

　そんなことを思いながら、すっかり仲良くなってケー番を交換してる2人を見てた。