Gott ist tot. 【チェンソーマン】 (ページ2)

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no side

六本木中心部に建てられたタワーマンション

その前に、一台の黒い車が止まった
その中から２人の男が降りてきた

片方はスーツを、もう片方はジャージを着ている

２人から放たれる、異様な雰囲気に自然と道が開ける

スーツの男は慣れた手付きでオートロックを開け、建物内に入っていく

「うわぁ…最上階じゃん。どんだけ金持ってんの…」

「公安の給料だとこんな場所ぐらい簡単に住める」

タワーマンションの最上階に着いた２人はある部屋に行く

ドアを開け、部屋に入るとガランとした淋しげな雰囲気が伝わってくる

リビングと思われる部屋はとても綺麗に整頓されていて、六本木の街並みを一望することができる

「…寝室か」

寝室のドアを開けると冷たい冷気が漂ってくる

「A、コイツがお前の新しいバディだ」

『……バディ…？』

暗い部屋の中から聞こえてきたのは掠れた女の声

むくり、とベッドからナニかが起き上がるのが分かる

『…岸辺さん……バディはもういらないって言いましたよね…』

岸「まぁそう言うなって。バディっつっても一月だけだ」

『はぁ…？一月ぃ…？意味が分からないんだけど…

　んで？バディって誰…』

「俺だよ」

ジャージの男が、そう声を上げた

岸「コイツは民間の吉田ヒロフミだ

　訳あってコイツは一月公安に雇われている。その一月の間お前とバディを組んで貰いたい」

『”訳あって”…？…まぁええわ』

Aはベッドから降り、吉田の前まで歩いていった

吉「よろしくね、Aちゃん」

『きっしょ。初対面の男にちゃん付けで呼ばれるのとか初めてだわ

　目黒A。一月の間に死なないでね』

吉「…さぁね、俺は三流だし」

『公安が三流のやつ呼んでる訳ないでしょ

　そんで岸辺。態々来たって事はなんか話あるんでしょ。お茶飲みながら話しよ』

リビングはやはり綺麗

黒と白で統一された家具は傷一つついておらず、まるで新品のよう

『紅茶でいい？』

吉「うん」

岸「酒」

『昨日全部呑んじゃった』

男二人は椅子に座った

『紅茶、ダージリンでいい？』

吉「うん」

テーブルに置かれたティーカップには、黄金色のダージリンティーが揺れている

『…で、話って？』

岸「チェンソーマンの護衛だ」

『…護衛？』

Aは顔を顰めた

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