8輪目 ページ10
目を覚ますと昨日寝付いた衛生室にいて、レースのカーテンがなびいているのが見えた。穏やかな朝だ。
「…なんか、フランスにいた頃みたい。」
自分の頬を撫でる優しい風に癒されながら今日はちゃんと頑張ろう、ベスとシャルルの訓練にでも付き合おうかな。
と思考をめぐらし、とりあえずお風呂に入ろうと言う結論に至り、浴室へ向かった。
風呂から上がって時計を見ると朝の八時。朝食は七時過ぎ頃から各自好きな時間に食堂でとるようにということなので、食堂に向かう。
「あ！マスター！」
私を見つけて金髪を揺らしながら駆け寄ってくる貴銃士、なんだか犬みたいで可愛い…。
「シャルル。おはようございます。」
「おはよー。…マスター風呂行ってたの？びっくりしたじゃん、まだ体調悪かったら良くないかなあと思って起こしに行ったらいないんだもん。」
少しふてくされたように言うシャルルをごめんね。一瞥する。
「…ベスは？一緒じゃないの？」
私の問いかけに、ん。と思い出したようにシャルルが口を開く。
「ベスなら多分ジョギングかなんかじゃない？…俺ら別に仲がいいわけじゃないからわかんないけど。あいつはあいつのキシドーを全うするんだってさー。」
なんだ、別に仲がいいわけじゃないのか。…まあ個性があるわけだから当然といえば当然か。
たしかにシャルルと馬が合いそうな感じではない。
ところでそれよりも分からないことがある
「…キシドー？」
ってなに。
「んー、なんか騎士たるもの守らないといけないルールじゃないけど…なんかそう言うの。たしかキシドーって言ってた。」
騎士たるもの…守る掟ってこと…？
キシドー…あっ。
「騎士道ね。わかったわかった。」
たしかにベスはそういうタイプかもしれない。割と泥臭くて、自分の決めたことを全うするために全力を尽くすタイプ。
感だけどシャルルは逆。泥臭くてかっこ悪いのを見せるくらいなら、自分の決めたことは二の次…みたいな。
貴銃士としてどうか、よりもカッコ悪くないか、ダサくないか、ばかり考えるタイプ。
そりゃあ合わないわけだ。
「てかマスター。もうベスの話はいーじゃん！それより俺お腹すいたんだけどー。」
「あ、まだ食べてなかったのね。食堂の方から歩いてきたから食べたのかと思ったわ。…いいよ、食堂行こっか。ご飯食べよ。」
「うん！」
シャルルは楽しそうに私の前を歩いていった。
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黒胡麻プリン - 話面白かったです。更新頑張ってください。私はブラウン・ベスとケンタッキーとマルガリータが好きです。 (2018年7月14日 20時) (携帯から) (
レス) id: 522dc39055 (このIDを非表示/違反報告)
へちま(プロフ) - 塩キャラメルさん» うわわ！早速コメント頂けるなんて…しかも気になるだなんて…恐縮です…！テスト前なので今は執筆は少しずつしかできず、投稿もできない状態ですが、テストが終わったら頑張りますので！気長に待っていただけると幸いです♪ (2018年5月13日 23時) (レス) id: 83458c61ca (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - めっちゃ、先が気になりますっ！これからも頑張ってください!! (2018年5月13日 22時) (レス) id: b9f0ae828e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：へちま | 作成日時：2018年4月4日 20時
