2輪目 ページ4
じゃあこれね。と渡されたノーブルストーンを光にかざす。
「…できる、よね。やったことないし頭の知識だけだけど…。体調はバッチリ、素材も完璧、集中力も…きっと大丈夫。」
そこまで呟いて、よし。と小さく頷くとキュッとノーブルストーンを握りしめる。
ぐっと目を閉じ、強く念じる。
あたりの風の音、鳥の声がやけに騒がしく聞こえる。
強く瞼を閉じたので光も感じない。
周りで忙しく動き回っていたはずの兵たちの音も聞こえない。
そんな情報を全て切り捨て、念じる。
貴銃士に、会いたい…！
強く閉じたはずの瞼越しに強い光を感じる。おそらく普通なら目も開けていられないだろう。
足元から風邪が巻き上がる。
ふくらはぎまでのスカートがふわりと靡く感覚があった。
その直後、肩下までの髪が持ち上がるのを感じる。
そしてより強い光がカッと射した直後、それら全てが収まった。
恐る恐る目を開けると、目の前には見知らぬ男性が2人、何年も前の戦争の時の軍服を着て立っていた。
片方は肩ほどまである柔らかな金髪を 左から流し、優しげな青い瞳に白い軍服。黒いベルトに金の金具がスタイリッシュな雰囲気を醸し出している。スマートなシルエットの銃を持ち、口元には微笑みをたたえた20歳ほどに見える男性。
もう片方は前者に比べると少しボサついて、色がほんの少し濃い金髪にキリッとした眉。涼し気な表情でつり目がちな緑の瞳が印象的だ。
こちらは少し丈の長い赤い軍服に白いベルトに白いズボン。
トップスの裏にはキルトモチーフだろうか、チェック柄が見える。
彼もまた銃を持ち、先程に比べると少しがっしりしたデザインだ。
2人はこちらをじっと見据え、突然跪くと
「お目にかかれて光栄です──マスター。」
と口を揃えて言うのだった。
「…召喚、出来ちゃった…──っ。」
ふらつく足、朦朧とする意識、少し離れたところから聞こえる歓声。
暗転する視界で最後に捉えたのは、倒れゆく私に駆け寄る2人の貴銃士だった。
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黒胡麻プリン - 話面白かったです。更新頑張ってください。私はブラウン・ベスとケンタッキーとマルガリータが好きです。 (2018年7月14日 20時) (携帯から) (
レス) id: 522dc39055 (このIDを非表示/違反報告)
へちま(プロフ) - 塩キャラメルさん» うわわ！早速コメント頂けるなんて…しかも気になるだなんて…恐縮です…！テスト前なので今は執筆は少しずつしかできず、投稿もできない状態ですが、テストが終わったら頑張りますので！気長に待っていただけると幸いです♪ (2018年5月13日 23時) (レス) id: 83458c61ca (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - めっちゃ、先が気になりますっ！これからも頑張ってください!! (2018年5月13日 22時) (レス) id: b9f0ae828e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：へちま | 作成日時：2018年4月4日 20時
