ピヨピヨです。2 ページ21
「迷いひよこ....」
ふむ、と顎に手を当てて繰り返したお兄様に、私はもはやすがるような思いで頷いた。
「一体どうすれば....」
「ピヨ...」
どこか悲しげにも見えるピーちゃん(今名付けました)に、私の眉も下がる。このまま飼うにも、いずれは鶏へと成長するわけで...
朝にコケコッコーなんて鳴かれようものなら、ご近所さんからの苦情が物凄いことになるだろう。
「はぁ...」
「ふ...ぁーあ、良く寝たー!Aちゃん、日本はぽかぽかやな。...って、一体どうしたんそのひよこ。」
大きな欠伸をしながら近づいてきたスペインさんは、先程自分が私にかけた大きな迷惑を全く一ミリとも覚えていないのだろうか。じと、と睨んだが全然気付いてもらえないので、仕方なく事のいきさつを話した。
「へえ。珍しいこともあるもんやな。....ん?どっかで見覚えあるで...?....あ!お前もしかして、」
と、その時家の電話がジリリリ、と鳴り響いた。はーい、と受話器を取れば飛び込んできたのは幾分慌てた様子のプロイセンさんの声。
「っ、A!」
「ちょ、落ち着いてください!どうしたんです!」
「俺の、おおおお、おれの」
「え?俺の?どうしたんです遂にハンガリーさんに振られましたか?」
「ちげーよ!ハンガリーなんか目にねえ、俺はお前の...じゃなくて、俺のぴよ助が」
「ぴ...よ助?」
.....
「いやー、助かったぜー!」
ケセセ、と笑いながらひよこ、いえ、ぴよ助を私から受け取るプロイセンさん。例のひよこはプロイセンさんのものだったそう。
「もう、ちゃんと見ていないとまたどっか行っちゃいますよ!」
「分かった分かった!」
「適当...」
はぁ、とため息をつく私を気にもせず、未だに舟を漕いでいるスペインさんを連れ、じゃーな、と手を振って帰っていったプロイセンさんを見送った。
「.....さて、夕飯作らなきゃですね。」
メスじゃなかったです、お兄様。
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コナツ - コメ失礼します。枢軸or世界会議、もしくは芋兄弟をお願いします。 (2015年11月27日 22時) (レス) id: 5531cb72ab (このIDを非表示/違反報告)
yu - 英普日領さん» そう言っていただけて本当に安心しました!キャラの良さを出せているか自信がないので...受験終わるまでお待ちください〜(;_;) (2015年1月13日 0時) (レス) id: 122b6a1981 (このIDを非表示/違反報告)
yu - マカロンさん» ありがとうございます〜!したの通りなんですが、良ければ応援お願いいたします! (2015年1月13日 0時) (レス) id: 122b6a1981 (このIDを非表示/違反報告)
yu - 俺様次男様☆さん» ありがとうございますとっても嬉しいです!携帯電話使えくなくて更新できませんでした。受験が終わったら絶対に戻ってきますので待ってていただけると嬉しい限りです... (2015年1月13日 0時) (レス) id: 122b6a1981 (このIDを非表示/違反報告)
英普日領 - 夢主ちゃん可愛すぎです!眉毛も爺もかっこいい(>_<) (2014年12月31日 18時) (レス) id: 1f49fb2272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu | 作成日時:2014年7月21日 9時