【APH】世界の皆さんとほのぼの暮らしてみませんか？【長編】

喧嘩するほど仲が良い。です。 ページ17

つくづく、仲がいいなあ、なんて思ってしまう。

本人たちはそんなことないって言いはるけれど。




ぼーっとじゃれあっているのか喧嘩しているのか、少なくとも嫌いあってはいないその二人を視線で追う。


「仲、いいですねえ。」


｢「どこが！！」｣


面白いほどに揃ったアメリカさんとイギリスさんの声にびっくりしながらも、だって、と続ける。


｢毎回毎回見かける度に喧嘩ばかりして...日本語でこんな言葉あるの知ってます？｣


「何だ？」

｢喧嘩するほど仲がいい、って｣


「｢ありえねえ/ありえないんだぞ！！｣」


「また揃いましたね」


顔を真っ赤にしながら怒る二人にやれやれと息をつきながら途中でストップしていたゲーム機を開き、流れ始めたBGMと共に狩りを再開した。


それにしても...


また聞こえてきたじゃれあいっこ(彼らに言わせると喧嘩ですが)に、チラと視線を向けながら考える。



ほんとに嫌いあっているのなら、まず喋ることもしませんよねえ...あ、倒せた。




｢もういっそ結婚でもしてしまえばいいのに｣


｢はあ？！おま、Aそれ本気で言ってんのか？｣


｢本気なら正気のさたを疑うんだぞ！？｣


｢あ、声に出てましたか？｣


片方の手で口を押さえる。出てしまった言葉はもう戻せないのですが。


それよりもアメリカさんから正気のさたではないと言われるなんて...生きてきた中で上位に食い込むほどショックかもしれないです...。



思ったより高いダメージにうなだれていると、鞄の中の携帯がぷるるる、と震えた。


ディスプレイには“お兄様”の文字。



通話ボタンを押して耳に当てる。


「もしもし、どうなさいましたお兄様？」


『ああ、A。ちょっとお茶の葉がきれてしまいまして。帰りに買ってきてください。』

「分かりました、今、英米コンビに会ってます。」

『変な事されてないですね！？』

「...それは大丈夫です。そんなことより、ハンガリーさんからネタ写真頼まれてましたよね。」

『ああ！そうでした！英米の写真高く買うから売ってくれ、と』

「ついでに撮っていきますので、もう少し待ってください。」


『助かります！では、頼みますね！』

「了解です。」



通話が切れた携帯と代わって取り出した一眼レフカメラをその二人に向け、シャッターを押す。写り具合を確認し、一人頷くとお茶の葉を買いにスーパーへと向かった。



高く売れそうです、お兄様。

進撃のフランスです。→←ハンガリーさんです。

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