ヘタレ王子も恋をする 〈Ryosuke yamada〉

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side:Y.C

まず、何もないところでこける。日常茶飯事。
次に、小さな音にびっくりして持ってるものを落とす。たとえガラスのお皿でも。
他に、机の角に指ぶつけて泣くわ、電柱にぶつかるわ、まあいろいろと。
なんだか、涼介がもう1人増えたみたいだった。


「これで、2時間冷やすの？」

山「うん。簡単なものだしね。」

「へぇ〜……ふへへ、おいしくできるかなぁ……」

山「Aちゃんが頑張ったんだからおいしくできてないわけないよ！大丈夫！」


……まあ、自分たちが焼く世話や労力も、可愛い会話で癒されてくからよしとしようか。


伊「吐きそうなくらいゲロ甘ですね〜……やんなっちゃうよもう……」

知「いのちゃんも彼女作ったらいいじゃん。」

伊「え〜……俺恋してるよ？」

知「そうなの？」

伊「うん。」

知「男？」

伊「なんでそーなんの！？」

知「いや、いのちゃんならありそうだな〜と。」

伊「……どっちだと思う？」

知「何その含みのある言い方。
もういいよ、僕だけ置いてけぼりだわぁ。恋したいなぁ。」


したいって言っててできるものではないけど、でもこんな甘いのにあてられてたらしたいって思っちゃうのも無理ないよね。

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