ヘタ鬼 〜Gradirei scappare〜

【１８０】　母親？ ページ47

あれから僕が意識無い間に何があったのかの説明をうけた

といっても、僕と同じように
アーサー以外大体が意識が無かったらしく
ほぼほぼアーサーに教えてもらった

予想外過ぎて驚きの連続だったが
聞いた内容をざっと思い出してみようと思う


僕が気を失う前、
トミーが侵入してきたところから話そうか


絶対に安全だと思われていたルート城が破られ、
しかも新種のトミーだった事に僕達が驚いていた時
アーサーは目が見えないので状況が理解出来ていなかった

僕達の会話の内容を聞いて判断していたらしい

トミーの強さにおされ、次々と倒れていく仲間の声を聞きながら
アーサーは必死に策はないか考えていた
そして僕のところに敵が向かっている時に
声が聞こえたんだってさ

―力を分けてあげましょう。皆を助けてあげてね、
　私の可愛い息子―

そしたら勝手に体が動いてたんだって
内側から力が満ち溢れて
案外倒すのは大変じゃなかったらしい
目も見えない事を忘れるほどだったらしく
倒した後には気配が分かるようになったんだって

…つまりチート？


簡単に話すとこんな感じならしい
トミーも倒せたし、アーサーも戦えるようになったし
万々歳だよね！


『あ、ねぇアーサー。その声って誰だったの？
　息子って事は母親？』

聞き流してたけど
アーサーに母親なんている設定だったっけ…

「それが俺もいまいち良く分からないんだ
　俺が生まれた時には既にいなかったから
　実際に会った事があるわけでもないしな」


「あ！俺知ってるよ！」


「『ほんと/か！？』」

情報無しかーと思っていたところに
フェリからの思いもよらない言葉がした

「なんかねー昔ローマじいちゃんに聞いた気がするんだよねー」

どんな話だったのか聞けば流石あの人というか…
「ブリタニアはすごい美人なんだが、欠点としては
　あのツンデレぐあいなんだよ。
　根は真面目だし本当は優しいんだけどな？
　俺がどれだけ誘っても振り向いてくれないんだよなー」
って話していたんだと

役に立たない情報ではあったけど
母親の正体は分かったし無いよりはマシかな

「さて、俺達が問題としていた事は解決したわけだが
　今後どう進んでいくかだが」

何度目かの会議
行き詰ったようにも感じるけど
僕は気になる事がある


『…一つ良いかな。
　少し試してみたいことがある』



〜続く〜
前回描写がありませんでしたが
主人公が寝ていた間にドアは直されています

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